【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2024年05月30日

【帰着レポート】對龍山荘特別参観とホテルオークラ京都 岡崎別邸の旅

<2024年5月22日(水)~ 2024年5月24日(金)添乗員:東京支店 福森 崇>

<2024年5月22日(水)~ 2024年5月24日(金)添乗員:東京支店 福森 崇>

初夏、青もみじが綺麗に映える京都。毎回多くのキャンセル待ちのお客様が出るほど好評の「對龍山荘特別参観とホテルオークラ京都 岡崎別邸の旅」より戻りました。ツアータイトルにもある對龍山荘の特別参観は、貴重な展示品の一つ一つが素晴らしいのはもちろん、建物・収蔵品・庭園のすべてが秀逸で時間を過ごすことが出来ました。

青もみじがきれいな禅林寺(永観堂)

圧巻の「對龍山荘」特別参観

對龍山荘は薩摩出身の伊集院兼常が明治29年(1896年)~明治32年(1899年)にかけて造った別荘で、その後明治34年(1906年)に呉服商の市田弥一郎が引き継ぎ、明治38年(1910年)にかけてお庭は植治こと七代目の小川治兵衛、建物は町方建築の名匠と言われた島田藤吉が4年の歳月をかけて改修した、南禅寺界隈別荘群の中でも最高傑作と言われております。効率よく見学するため、2グループに分かれて建物内は小川館長、庭園は毎日庭の手入れをしている加藤造園さんのスタッフの方にご案内いただきました。建物内部は中心である對龍台(書院)から東山36峰を借景にした庭園を眺め、ガラスは当時珍しかった117年前のベルギー製であること、山県有朋の書や欄間の菊の朝食、勝海舟による床の間の書の説明を受けました。隣の資料館では柿右衛門作の陶磁器も見られました。聚遠亭は屋根のひさしを長く設けることで見せる額縁庭園の眺め、2階では谷崎潤一郎が逗留した部屋へ。天井は屋久杉を使い、油のように光って見える様も見られました。庭園は南北に長い池泉回遊式庭園。池の東側では大滝、周って歩くと里山の風景を思わせる水車、庭園の南端は小滝があり、音はしても建物の中からは見えず、あたかも大滝の流れる音が聞こえるような造りになり、建物と造園の連携が垣間見えるエピソードもお聞きしました。一つ一つにこだわりがあり、周囲に数多点在する別荘群の中でも圧倒的と言われる理由が実感できました。本当に印象に残る見学になりました。
※実際には現場で一部写真撮影可となる場所もありますが、ホームページやSNSなどへのアップロードが出来ないため、文章のみのご紹介になります。

皇室の菩提寺。京都有数の名所ながら静かに佇む泉涌寺

京都駅で集合し、バスで移動した後に泉涌寺(せんにゅうじ)の観光から旅は始まります。皇室の菩提寺として上皇様・上皇后様もお参りになれたこともある京都でも随一のお寺と言っても過言ではないのですが、観光バスはほとんど来ることは無く(今回のベテランバスドライバーさんも初めてとのこと)、実に荘厳な雰囲気を醸し出す見学は極上の時間にもなりました。見学もこの度の特別手配の一つでもある僧侶の柴田さんによる丁寧な解説を聞きながら進みました。皇室の菩提寺ということもあり「御寺(みてら)」として親しまれるお寺は重要文化財でもある大門からスタートですが、大門はこのお寺で最も高いところに位置するため、珍しい下りの参道を進みながらの案内となります。
仏殿は1668年に江戸幕府四代将軍・徳川家綱によって再建されたもので、正面には運慶作と言われる阿弥陀・釈迦・弥勒の三仏が祀られておりました。その後の舎利殿では天井に雲龍図が描かれ、日光の鳴き龍に対して「西の鳴き龍」とも呼ばれ、ここは通常は非公開の場所でした。その後、霊明殿を外から説明を受けてから本坊へ。中は皇族の御参拝に際して休息の場所の御座所がありました。他にも「侍従の間」「勅使の間」「玉座の間」などを見学して終了ですが、京都通の方でもなかなか訪れる機会が少ない貴重な名所の一つです。
ちなみに開山当初は「仙遊寺」の名前でしたが1226年に主要な伽藍が建造された際にお寺の一角に清水が湧いたことから「泉涌寺」と改められ、今でも水は湧き続けております。

泉涌寺の顔でもある大門
泉涌水屋形。今でも泉は湧いています
皇室の皆様が御休憩をされる御座所の庭園

絶賛の「吉田山荘」での和会席

初日の夕食は、昭和7年に東伏見宮家の別邸として建てられた「吉田山荘」さんでの和会席でした。重厚感のある唐門をくぐると美しい庭園が広がる中を案内いただき大広間へ。総檜造りの建物ですが、欄間にも今でも許可を得て菊の御紋の彫刻がさりげなく彫られるなど、随所に歴史と風格を感じます。
食事は前菜から御椀・造里・焚合・焼物・合肴・御飯・水物までの計8品のコース。一つ一つが上品なお味で、京都ならではの鱧も食感が絶妙。御椀の蓋の裏や焚合の蓋にも菊の御紋。手を付けるのがもったいないくらいの贅沢なコースでした。

吉田山荘入口の唐門
和会席 前菜
和会席 御椀
和会席 焚合(蓮根饅頭、鰻、玉子あん)

恐らく京都は何度も訪れる機会も多く、余りに多い見どころによりテーマも様々。季節のよる違いも考えると本当に奥深い訪問地であることを実感いたしました。ご紹介するこれらの見どころはまだお訪ねになったことのないお客様も多いと思いますので、少しでもご参考にしていただけましたら幸いです。

朝の散歩で訪れた平安神宮境内。
人がほとんどいない状態でした
平安神宮 神苑内の花菖蒲と奥は花咲く睡蓮

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