【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2021年02月24日

【帰着レポート】長崎の教会 オルガンの調べ 天草・島原巡礼の旅

2021年2月15日~2月18日 4日間 添乗員:藤沢営業所 近 博之

<2/15発・添乗員 近博之
 熊本の天草から長崎の島原、最後は長崎へと続く旅へ行ってまいりました。最終日は季節外れの大雪で中々大変でしたが、目まぐるしく変わる天気の中で不思議と晴れ間と巡り会う毎日でした。有明海の恵み、海の幸も存分に楽しみながら、皆様と元気に旅をしてまいりました。

旅の最後は長崎の聖フィリッポ教会でのプライベートオルガンコンサート
天草では最も古い大江教会。禁教時代を乗り越えて天草の人々の想いが詰まった教会です

天草四郎終焉の地・壮絶な戦いの舞台は有明海を望む原城址

島原よりフェリーで30分、季節外れの雪がちらつく中、島原半島の口之津港へ到着。ここから天草・島原の一揆(島原の乱)終焉の地、原城址へ向かいました。88日間の籠城の後、幕府軍の総攻撃の中、一名の内通者以外は全て命を落とした壮絶な歴史の舞台です。目の前に広がるのは有明海、その向こうには天草四郎の故郷天草の島々も見えます。私たち以外は誰一人いないこの地で暫く景色を眺め、旅を通してわかった「島原の乱」の実態。キリシタンの人たちの生活と無念思いに心が痛みました。風雪が強くなり心配しましたが、嘘のように美しい青空が私たちを迎えてくれました。

海から伸びる崖に建つ原城址。目の前は天草の島々。先ほどまでの風雪が嘘のように晴れ渡りました
天草四郎の墓碑も原城址にあります。向こうには故郷天草も見えます。

こんな時期にしめ縄が!?崎津の集落で今も残る禁教令時代の風習

畳の教会としても有名な崎津教会のある崎津集落を訪れました。ガイドさんと共に街歩きを始めると目に入ったのがしめ縄です。お正月でもないのに?と思って聞いてみると、このあたりの集落は自分たちの家がキリシタンではないとわかるように一年中しめ縄を玄関に飾っているのです。400年近く経っているのに禁教時代の名残なんですね。ここには崎津諏訪神社が崎津教会と一本の道の延長線上にあります。この神社は1805年「天草崩れ」の舞台。禁教の時代ではあったものの、うっすらとキリシタンの存在を感じていた代官たちは、罪を問わない代わりに家にある祈りの対象を神社のこの箱に入れなさいと言ったところ、箱から溢れんばかりのメダイ、マリア像、十字架が箱に収められたと言います。秘かに祈りを続けた人たちの村を歩き、ボートに乗って海からも眺めました。

しめ縄には我が家はキリシタンではないですよと示す意味があり今も崎津で見られます
ボートに乗って海の守り神でもある海上のマリア像も見に行きました
キリシタンたちが本来の信仰をひた隠して参拝した崎津諏訪神社
世界文化遺産にも登録される崎津集落

天草コレジョがすごい!天正少年使節団もここで学んだ

1582年、本能寺の変と同年に日本を出発しヨーロッパへと旅立った天正少年使節団。天草、長崎の各地はキリシタン大名も多く、彼らのサポートとポルトガル宣教師たちの努力により、西洋の学問が学べるコレジョが建設されました。コレジョとはラテン語で、カレッジの語源です。私たちが訪れた天草コレジョ館は、天正少年使節団が持ち帰ったとされる活版印刷機(復元)が展示されていました。また、彼らがローマ教皇に謁見するときのコスチュームなど、非常に興味深い展示が多くありました。展示の書物を見ていくとお客様の一人が「コレジョ・アマクサーニ」の文字を見つけてくれました。日本の平家物語の翻訳もこのコレジョと印刷され遠くヨーロッパに紹介されていたのです。400年前の日本とヨーロッパをつなぐ絆がこの天草で育まれたんだなあと、皆様で感慨深く、熱心に展示をみてまわりました。天草コレジョ館、天草キリシタン館やロザリオ館など、どこも学芸員の方が一生懸命説明してくれて、とても充実した見学になりました。

天正少年使節団が持ち帰った活版印刷機の復元。その大きさにびっくり
天正少年使節団がローマ教皇に謁見した際の服装も再現されています。お洒落ですね。
コレジョとは神学校のこと。西洋文明がポルトガルの宣教師をとおして天草にもたらされました

季節外れの雪景色の長崎。聖フィリッポ教会でのオルガンコンサートを楽しみました

ご参加者だけの静かな教会内。オルガンの調べに酔いしれました

旅の最終日4日目、朝起きると島原は銀世界。普賢岳も雪化粧でした。通行止めなどもありましたが何とか長崎市内へ到着。限られた時間ではありましたが、私たちだけのプライベート・オルガンコンサートをお楽しみいただきました。「長崎の鐘」など心に染みわたりましたね。

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