〈5月30日発　添乗員・東京　山口　亨〉

　台風2号の接近がニュースを賑わしていましたが、山形、宮城はおかまいなし。青空のもと巡ってまいりました。
　今回の旅の目玉は、「食」です。東北には地場の食材を使用したレベルの高いレストランが多いですが、今回はその中で、山形市の「Pas Mal(パ・マル)」、月山山麓の「出羽屋」、仙台市の「ゆきむら」を訪問。それぞれに特徴ある料理をお召し上がりいただきました。

創作和食の域を越えた独自の世界「ゆきむら」

　在スペイン日本大使館料理長、バスクのエルブジで11年間活躍した高橋シェフが腕をふるう「ゆきむら」。和食でありながら様々な料理の要素を取り入れた世界は、ジャンルでくくることができない高橋シェフの世界そのものです。タコとホタテの新タマネギソース、タイのビスクソースに大正エビを添えて、桜エビのリゾット、パイナップルのアイスクリームの4コースで表現される世界は、見た目の美しさだけでなく、五味、食感、温度が高次元で融合し、一瞬にして引き込まれるのでした。おいしさの調和に感動しました。

春夏秋冬　旬の恵みが楽しみな山形

　今回訪れた初夏の時期は山菜がメインでしたが、時期によって楽しめる食材は大きく異なります。パ・マルの村山シェフと話していたら、「出羽屋は秋が最高！」ともおっしゃってました。出羽屋4代目ともコラボレーションをして、山形のフードシーンを盛り上げる当人が薦めるのですから、その魅力は推して知るべし。キノコなどの山の恵みを中心に豊穣の秋を満喫するプランも計画しておりますので、気になった方はぜひ足をお運びください。
　また、フルーツ王国山形では、秋に旬を迎えるブドウ、ラ・フランスなども皆様を待ち構えています。今回はサクランボのはしりの時期にあたり、出回り始めた佐藤錦や紅秀峰が道の駅に並んでいました。季節ごとにふくらむフルーツの夢、これも山形の魅力だと思います。