【国内】帰着しました。添乗員レポート

【国内】帰着しました。添乗員レポート

2022年07月07日

【帰着レポート】縄文を旅する 青森・秋田の旅 【3日間】

2022年7月5日(火)~7月7日(木) 3日間 添乗員:東京本社 山田 周

<7/5発・添乗員:東京本社 山田 周>

2021年7月に北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産に指定されました。今回の旅では紀元前13,000年から紀元前400年頃まで1万年以上の歴史を有する縄文時代の代表的な4つの世界遺産(縄文人の集落跡)や各地で出土された表情豊かな土偶、見事な装飾の土器を市民ガイドさん、学芸員の方の解説付きで見学してまいりました。世界でも類を見ない、一万年以上もの間、戦乱もなく平和な時代が続き、最盛期には26万人もの人口を有した、とてつもなく長い縄文時代に育まれた見事な縄文芸術と文化水準の高さに圧倒され続けた、驚きの3日間でした。

八戸の是川縄文館で世界最古の漆コレクションと国宝土偶と出会う

八戸の是川・一王子遺跡の真上に建つ是川縄文館では文時代晩期(紀元前1500~400年)の是川の3つの遺跡から出土された展示品を見学しました。是川遺跡では竪穴建物群(居住区)、土坑墓と人骨、捨て場など、縄文晩期の人々の暮らしぶりがよくわかる多様な遺構が発見されました。低湿地の捨て場では世界最古の現存する漆が塗られた櫛、弓、容器などの遺物が多数発掘されました。縄文館の漆コレクション展示室ではここで発掘された遺物の数々とともに奇跡的に縄文人の指紋が鮮明に残された貴重な展示も見ることができました。また、世界的に有名な国宝土偶「合掌土偶」、重要文化財「頬杖土偶(考える人土偶)」もいろいろな角度から、ゆっくりと見ることができました。

世界最古の漆塗り土器を見学しました
奇跡的に残された縄文人の指紋の展示に思わず息をのむ
是川遺跡で発見された頬杖土偶(考える土偶)
国宝の合掌土偶発見の瞬間の記録

縄文時代の集落が現在によみがえる 特別史跡「三内丸山遺跡」

当初は野球場が建設される予定だった広大な森林から大規模な縄文時代前期~中期(紀元前3900~2200年)の集落跡が1992年に発見されました。多数の竪穴建物群、巨大な掘立柱建物跡、大人と子供の集団墓地、捨て場からの出土品など、壮大な規模の遺物が森の下に眠っており、考古学的にも途方もない価値を有することから特別史跡に指定されたのが三内丸山遺跡です。現存する遺構とともに、見事に復元された縄文集落を歩きながら遺跡ガイドの解説とともに太古の時代にタイムスリップするひとときを楽しむことができました。また、さんまるミュージアムでは縄文人の暮らしぶりを再現した展示や、芸術性豊かな土偶、「縄文ポシェット」などの見事な遺物を見学しました。

縄文集落が現在によみがえる 三内丸山特別史跡を巡る
縄文時代の遺構 巨大な掘立柱の跡
縄文人の集会所(復元)で古の時代に思いを馳せる
最高傑作「縄文ポシェット」主食の胡桃とともに

日本一有名な「遮光器土偶」が発掘された亀ヶ岡遺跡を歩く

まるで宇宙人の姿のようなユニークな「遮光器土偶」が発掘された亀ヶ岡遺跡を訪れました。ここで発見された土坑墓、捨て場、竪穴建物跡地などの遺構は、保存状態を壊さないために、すぐに土に埋め戻されているため、すべてが実大パネルの展示となり、遺構を直に見ることができないのは残念でしたが、あの有名な「遮光器土偶」が発見された遺跡を私たちだけで貸し切りで歩くのは特別なひとときであるように感じました。江戸時代にはすでに遮光器土偶や土器が多数出土されており、数多くの遺物が海外にまで流出しており、かなり早い段階からここに縄文時代の遺構が眠っていることは知られていたそうです。遺構が埋まっている土地の大半が私有地であることから、未発掘の場所がほとんどで、考古資料館の展示品も大半が地元民の寄託という発展途上の遺跡ですが、太古の時代のロマンを感じることができるひとときでした。

遮光器土偶が発見された亀ヶ岡遺跡を巡る
資料館では出土品を直に触ることもできます
五能線・木造駅に造られた「遮光器土偶」の巨大なモニュメント 鉄道ファンにはすっかりおなじみです

日本最大のストーンサークル 大湯環状列石を見学

秋田県では大湯ストーンサークル(環状列石)を訪れました。大湯ストーンサークル館(博物館)で縄文時代の前期から晩期までの自然環境の変化、人々の暮らしぶりの変化、どこから石が運ばれ、どのようにストーンサークルが作られたのかなど、レクチャーを受けてから、縄文時代後期(紀元前2000~1000年)のストーンサークルを見学しました。このストーンサークルが作られた目的は諸説ありますが、まだ解明されていないとのこと。古の時代に思いを馳せるひとときを楽しみました。

見事な絵付けがされている縄文土器(非常に貴重なもの)
縄文人が算数に使ったと推測される土板
縄文時代のストーンサークルで古の時代に思いを馳せるひととき 中央には日時計 奥には祭儀所が見えます

すでに何度も実施されてきた人気の「縄文を旅する青森・秋田の旅」。各地にて熱心な市民ガイドさん、学芸員の方々の縄文時代の歴史や人々の暮らしぶりの解説を受けながら、世界最古の文明集落(未だ発掘途上の遺跡)や博物館で大都市では行列ができてもおかしくないような考古学的価値の高く、芸術性溢れる展示品をゆっくり愛でるように鑑賞する贅沢で有意義な時間を過ごすことができました。

この記事に関するキーワード

お気軽にお問い合わせください

電話相談はこちら

受付時間:午前9:30~午後5:30

東京
03-3501-4111
大阪
06-6343-0111
名古屋
052-252-2110
九州
092-473-0111
札幌
011-232-9111
藤沢
0466-27-0111