2022年5月3日（火）～5月5日（木）

添乗員・本社営業部　渋江　恭子

ゴールデンウイークの頃に牡丹やシャクナゲなどが見頃を迎える大和四寺（長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文珠院）や藤が盛りとなる春日大社、平等院などを訪ねるツアーに添乗をいたしました。今回は例年よりもそれぞれの花が早く咲いてしまっていましたが、各寺や神社の新緑が爽やかに美しく、初夏の奈良をご堪能いただけた旅となりました。

「観光から信仰へ」大和四寺巡礼は特別参拝でご案内しました。

大和四寺とは奈良県中央部に位置する長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文珠院を指し、「観光から信仰へ」をテーマに大和四寺巡礼プランが企画されました。堂内に安置された仏教芸術や境内を彩る植物を愛でる「観光」だけではなく、信仰の地としての寺院本来の価値を見出してもらうことを目的としています。お客様には四寺の御朱印が記された巡礼衣をご着用いただき、各寺では護摩木を納めていただきました。また、各寺では僧侶が案内し、ご本尊の前で般若心経を読経してくださいました。このように「祈ること」を大切にした特別参拝することで、通常の観光とは異なる印象深い体験になったように思います。

生まれたての新緑が寺社仏閣を清々しく演出していました。

今回の旅では、例年はゴールデンウイークの時期に見頃を迎える各寺や神社の花の鑑賞も、楽しみの一つだったのですが、予定よりも早く咲いてしまったため、残念ながら花盛りは過ぎてしまっていました。しかし、各寺や神社の境内には太陽の光に透けるような、初々しい新緑が萌えていました。お客様は花の見頃を過ぎてしまったことを残念に思いながらも、得もいわれぬ新緑に包まれる寺院の風景をご堪能されていました。

宇治川を望む座敷で、抹茶料理をご賞味いただきました。

寺社仏閣の参拝と花がテーマのツアーではありますが、お食事処もこだわって選定いたしました。2回の夕食はならまちの古民家を利用したフレンチレストランと懐石料理店にて、和洋バランス良くお召し上がりいただきました。特に印象的だったのが、3日目に平等院の観光後にご案内した宇治の料亭「辰巳屋」です。1840年頃、茶問屋として発祥し、お茶を「飲む」から「食べる」に変革し、1913年に料理屋として開業した歴史ある料亭です。宇治川を望む座敷で、一子相伝の抹茶豆腐、生湯葉とカニ身の抹茶和え、白ずいきの抹茶掛け、にしんの茶そば、白味噌の出汁に浮かべたご飯に碾茶（お抹茶を臼で引く前の葉）を乗せたお料理など、抹茶料理をお召し上がりいただきました。宇治のお茶文化をお食事を通して、お楽しみいただきました。