【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2022年04月28日
【帰着レポート】下鴨神社特別コンサート 円山応挙の傑作「165枚の大乗寺の襖絵」【4日間】
2022年3月22日(火)~3月25日(金)4日間 添乗員:東京支店 山田 周
<3/22発・添乗員:東京支店 山田 周>
山陰海岸国立公園の香住にある大乗寺(応挙寺)の165枚の襖絵を鑑賞する旅に行ってまいりました。新大阪駅から特急列車で2時間50分かけて城崎温泉駅に到着。その後、車で10分、日本海、丹後半島を一望する日和山温泉の金波楼にチェックイン。初日はゆっくり温泉と豪華な夕食をお楽しみいただきました。翌日には山陰海岸国立公園の美しい風景を楽しみながら、大乗寺を訪れました。兵庫県の片田舎にある小さな寺に残された円山応挙一門の見事な165枚の襖絵を私たちだけで貸し切り状態でゆっくりと鑑賞する特別に贅沢なひとときとなりました。
円山応挙の傑作「165枚の大乗寺の襖絵」を鑑賞
日和山温泉からバスで約1時間、円山応挙の傑作襖絵を見るために大乗寺を訪れました。公共交通機関の発達していない山陰地方の小さなお寺にこれだけの有名作品が残されていることにまず驚かされます。三門をくぐると正面にはマスクをした円山応挙像が出迎えてくれました。建物内に入り、二組にわかれて1階と2階の襖絵を専門ガイドさんの丁寧な解説を聞きながらゆっくり鑑賞しました。私たち以外の訪問客がまったくおらず貸し切り状態でした。円山応挙、最後の作品「孔雀の間」、有名な「芭蕉の間」、門弟たちの作品も含め165点の襖絵は実に変化に富んでおり、どの角度から見ても正面から向かい合うように見えるもの、見る角度によってまるで生きているかのように変化する形状のものなど、写真や動画がない時代に描かれたのが信じられないほど見事な描写に圧倒されました。


大乗寺デジタルミュージアムはこちら
円山応挙の生誕地・亀岡の金剛寺にて応挙作品の真髄に触れる
亀岡の金剛寺ではご住職の中道さんによる、私たちのためだけの応挙作品解説付き特別拝観をお楽しみいただきました。応挙は亀岡市の農家の次男坊でしたが、8歳になり金剛寺で小僧生活を送りました。後に和尚から絵師になることを勧められ、15歳で京都に丁稚奉公にでながら本格的に絵の勉強を始めました。玩具屋で働いているときにオランダの眼鏡絵に出会い、当時の日本画、唐画にはなかった遠近方、写生を取り入れ、従来の既成概念にはない斬新な発想で物の本質に迫る絵を描こうとしました。当時全盛期だった狩野派を凌ぐほどの写実主義の一派を誕生させ、その画風は皇室、寺院、武士、町人まで幅広い人々に親しまれるようになりました。1788年に京都の大火で故郷に疎開、両親の追善供養と小僧時代の感謝を込めて金剛寺の本堂に襖絵、水墨画を寄進しました。「山水画」、「波濤図(はとうず)」、「群仙図」は応挙の代表作としてあまりにも有名です。




日和山温泉に2連泊 山陰海岸国立公園の美しい風景に癒される
城崎温泉駅から送迎車で10分、日和山温泉「金波楼」は、日本海を一望する高台にある一軒宿です。本館のお部屋からの景色は実に見事で、どのお部屋からも日本海に浮かぶ「後ヶ島(のちがしま)」(竜宮島)(竜宮城)、背後の半島を見ることができます。日本海を望む露天風呂も素晴らしく、夕食は名物の蟹、鮑など日本海の海の幸、但馬牛など地元の食材を使った会席料理をいただきました。日和山温泉に2泊の滞在中、城下町・出石(いずし)、柱状節理の大洞窟・玄武洞なども訪れました。今回の旅は円山応挙の傑作襖絵を見る目的で当地を訪れた方がほとんどでしたが、美しい風景や美味しい海の幸、絶景温泉にもおおいに癒されました。




円山応挙の作品は個人所蔵のものも多く、美術館で見られる作品も非常に限られたもののみとなります。また昨今では貴重な原画を消失させることのないように厳重に保管され、なかなか世に出てこない作品も多いため、以前のように気軽に見ることができなくなったのは非常に残念です。しかし、今回の旅では、多くの作品が原画を精巧に再現した複製画であるものの、応挙の作品が本来収まるべき場所にある姿を見る貴重な機会となりました。また、応挙の作品を後世に伝える担い手の方々のご協力を得て、応挙の作品の意味、真髄に触れることができたことは本当に有意義でした。
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