【国内】注目の旅

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2024年03月22日

【視察レポート】初夏の爽やか北海道再発見 その②

【視察レポート 東京支店 吉田 義和/2024年3月4日】

前回ご案内した「二風谷(にぶたに)」特別プログラムを中心に、さらに内容を詰めていきました。

旅のひろば3月号とともにお届けした「爽やかな初夏の北海道再発見」おかげさまでお声を頂戴しております。前号ではアイヌコタン二風谷での特別プログラムを中心にご案内いたしましたが、第2弾の今回は、前回語り切れなかった日高地方をはじめ、その他の視察地域をご案内いたします。前回その①でご紹介した二風谷の特別プログラムに加え、今回は日高のプログラムなどの様子をご紹介いたします。

二風谷アイヌコタン
二風谷のアイヌコタン 提供:平取町
二風谷郊外のすずらん群生 提供:平取町

視察レポート その①はこちらから

日高最果ての岬 襟裳岬

 前回ご紹介したアイヌコタン、二風谷があるのは平取(びらとり)町という日高地方の北端の地域です。二風谷での視察を終えた夜、新冠の宿で「前後にご紹介する地域はどうしようか。」という打ち合わせを行いました。その中でやはりここまで来たらご紹介したい、となったのが襟裳岬です。北海道のどの空港からも遠く、現在は近くまで走る鉄道もないことから、北海道のツアーでもなかなか訪問しづらい訪問地ですが、宿泊する新冠からは片道2時間ほどのため、日帰りでも往復観光が可能ということで、翌日早速襟裳岬へと出発しました。襟裳岬までの道中は片道2時間かかるのですが、その道中のほとんどが太平洋岸の絶景ルートです。穏やかな太平洋の海岸が続くかと思えば、海中から岩山が突き出した荒々しい光景が現れる、変化に富んだドライブルートを走ります。山側には日高らしい牧場が並ぶ風景もご覧いただけます。

襟裳岬への道は太平洋を望む絶景ルートです。
切り立った岩山もところどころにご覧いただけます。

 いよいよ襟裳岬へ。車中ではお馴染み森進一の『襟裳岬』を流して気分を盛り上げます。歌詞には~何もない春です~とうたわれる襟裳岬、さらに真冬の襟裳岬は果たしてどんなところなのだろうか、と。日高からまっすぐに南下した道の最果ての駐車場に車を入れると、まずは「襟裳岬風の館」の看板が出迎えてくれます。今回訪れた際はほぼ無風でしたが、周囲に何も遮るもののない岬は、風の通り道としても有名とのこと。風の館は屋外は展望施設、内部は襟裳岬についてのビジターセンターとなっています。今回は冬季休館のため、屋外を巡りました。岬には『襟裳岬』の歌碑があり「はるばるあの場所へ来たんだなぁ」と実感がわきます。岬からの展望も絶景そのもの。周囲は見渡す限りの太平洋、そして北側には日高山脈と、最果てならではの景観が広がります。岬以外の見どころが本当に何もないのか、と言われるとそうではなく、この地は日本の沿岸に生息する唯一のアザラシ、ゼニガタアザラシがご覧いただける絶好の場所なのです。その数約1,000頭。今回ツアーで訪れる6月はちょうど子育ての時期ということもあり、可愛い赤ちゃんアザラシがご覧いただけるかもしれません。風の館には望遠鏡を使った観察コーナーがありますので、天候によらず見学できるのも便利なところです。

風の館展望台から見た襟裳岬(視察時撮影)
北側には日高山脈がご覧いただけます。(視察時撮影)
名曲『襟裳岬』の歌碑も残されています。(視察時撮影)
6月はゼニガタアザラシの子育てシーズンにあたります。Ⓒ北海道えりも町

「日高」の名を全国に轟かす 2つの“名産”を求めて

 他の北海道地域に比べると観光で訪れる機会の少ない日高地方ですが、全国的に圧倒的な知名度を誇るのが、「昆布」と「サラブレッド」です。襟裳岬からの帰り道、その2つをツアーでご紹介すべく、北海道日高振興局を訪ねました。そこで担当の池本さんから教えていただいたのが、日高昆布をテーマとした体験型観光を模索しているという有限会社・橋本興業・常務「ぽるとみついし」の橋本さんです。和食の味の基本として今や世界に注目される「日高昆布」。利用したことはあっても、実際にどこでどのように作られているのかを知る機会は多くありません。橋本さんはその昆布の製造過程と食を通じて日高や、地元みついしを知ってもらおう、という取り組みをされています。視察当日はお会いできなかったのですが、ウェブで打ち合わせを重ね、新ひだか町博物館や、三石漁港で昆布漁や加工業を営む磯貝嘉市商店での昆布についての解説、そして新ひだか町の和食店での「日高昆布をつかったこだわり料理」をアレンジいただくことができました。襟裳岬の訪問とあわせ、「知られざる日高」をじっくりと味わう内容の濃いプログラムとなりました。(※A、Cコースで訪れます。Eコースは襟裳岬の代わりにアポイ岳ジオパークを訪れます。)

本場の昆布漁師から話を伺います。(イメージ)
北海道日高振興局の池本さん(中央)と弊社視察チームの吉田(左)春名(右)

ひだかの名士から皆様へのメッセージが届きました。

視察レポートその①の二風谷プログラムでは、北海道博物館の石森館長や、二風谷アイヌ博物館の笠原さん、イザベラバードを辿る会の平村さん、アイヌ工芸の工芸士の皆さんなど多くの名士の方々にご協力いただいてプログラムが完成しましたが、日高のプログラムも現地のみなさんのご協力で、地元の方でしか組めない特別な企画としていただいています。関わっていただいているひだかの皆さんからご参加いただく皆様へのメッセージが届いています。

日高昆布は和食文化・出汁の礎であり、北海道・日高地域でしか採ること事が出来ない、世界に誇れる食材と断言出来ます。昆布に関して五感を使いながら学び・感じて頂く事で、日本の伝統・文化や、日本人としての自尊心を感じて頂けたら幸いです。

有限会社・橋本興業・常務「ぽるとみついし」 橋本靖史

みついし昆布のプログラムをコーディネートしていただく「ぽると・みついし」の橋本靖史さん

日高昆布は和食にとって必要不可欠な食材。産地にお越しになって頂き、日高昆布の素晴
らしさを体感して頂けるように、誠心誠意、料理を提供させて頂く所存です。

美食の館 天政 

美食の館 天政の店内(イメージ)

日高と言えば「サラブレッド」

そして日高のもうひとつ外せない「サラブレッド」でご紹介をいただいたのが「ヴェルサイユ・リゾート・ファーム」です。人気のクッションメーカー「ヨギボー」のテレビCMの舞台として話題となった牧場で、競馬界で活躍した名馬が余生を過ごしています。2002年の日本ダービーを制したタニノギムレットなどをご覧いただくことができます。厩舎もシャンデリア付きで、牧場のイメージを覆すようなつくりが印象的です。また、新冠のホテル近くには「サラブレッド銀座」も。明治から戦後までは軍馬の育成が行われていた新冠の牧場は、戦後にサラブレッドの牧場に代わり、ハイセイコーやナリタブライアンなどの名馬を輩出しました。(A~Dコースではサラブレッド銀座のドライブを。Eコースではヴェルサイユ・リゾート・ファームを訪れます。)

中央競馬で活躍した競走馬が暮らすヴェルサイユ・リゾート・ファーム(視察時撮影)
牧場が並ぶサラブレッド銀座(視察時撮影)

2023年オープン 話題の新球場エスコン・フィールド

 シーズンの到来で日夜メディアを賑わせる野球の話題。昨年大きな話題となったのが北海道の新球場エスコン・フィールドです。印象的なガラス壁や開閉式天井、球場が見渡せるサウナなどこれまでの球場とは大きく異なるつくりが特徴です。また、試合のない日は一般開放されており、レストランやショップなども自由に楽しむことができます。一般見学だけでも十分に楽しめるスタジアムですが、今回はスタジアムツアーにご案内します。VIP限定のクラブエリアや、記者会見を行うインタビューエリア、グラウンドや試合時に選手・監督が控えるベンチなどもご覧いただける充実した内容です。野球ファンならずとも十分にお楽しみいただけるだろうと、今回「再発見」プランに組み込みました。(A、Cコースでご案内いたします。)

巨大なガラス壁と可動式の屋根が特徴的なエスコン・フィールドHOKKAIDO(視察時撮影)
選手目線のグラウンドウォークも楽しめます。
メジャーリーグを模したといわれる木製ベンチが並ぶダグアウトも見学できます。(視察時撮影)
クラブラウンジには日本ハムファイターズ時代の大谷選手の写真も(視察時撮影)

爽やかな6月の北海道を、新たな視点でぜひお楽しみください。

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