佳景・名景・絶景

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2021年05月08日

日本のチロル 下栗の里 (長野県)

『旅のひろば』編集部 上釜一郎

下栗の里(地図)は、長野県最南部、南アルプスを望む飯田市に位置します。標高800から1000メートルの山中、最大斜度38度にもなる傾斜地に家々と小さな畑が点在し、平成21年には「にほんの里100選」にも選ばれました。村からは南アルプス、標高3,013メートルの聖岳を始め2,800メートル級の山々を望み、その景観の美しさ、自然と暮らしの調和がオーストリアのチロル地方に似ているとして、東京学芸大学名誉教授で地理学者の市川健夫氏は下栗を「日本のチロル」と命名しましたと言われています。また、山をこよなく愛し『日本百名山」の著者で有名な登山作家の深田久弥氏は下栗を自らの著書で「下栗ほど美しい平和な山村を私はほかに知らない」と絶賛しています。その後、様々なメディアやCMで紹介されたりして、全国的に知名度が高まりました。今回、下栗案内人の会のボランティアガイド、野牧喜幸氏の案内で、里を俯瞰できる絶景の撮影スポット「天空の里ビューポイント」へツアー参加者の皆様と訪ねました。ここは下栗の景観を多くの皆さんにご覧いただけるようにと、平成21年秋に地元住民の手造りで開設・整備されたそうです。
下栗はいわゆる観光地ではありません。現在も人々が畑を耕しながら日常生活を営んでいます。道路も観光向けに整備されていないのですが、そこが逆に下栗の魅力にもなっています。季節を変えて訪ねてみたい、また、いつかこんな田舎にずっと住んでみたいと、田舎者の私は心から思いました。

「天空の里ビューポイント」から望む下栗の里。まだまだ上に続きます
奥に南アルプスを望むこの風景がチロルを思わせます
紅葉の時期もおすすめです。

下栗ならではの食材を地元女性の手料理で楽しめる食事処「はんば亭」にて。名物の二度芋と地元手作りのこんにゃく。この地方ではジャガイモのことを二度芋と呼ばれ下栗の急斜面で作られています。エゴマみその田楽がこの地方の伝統で、香ばしい味わいは格別です。

【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。

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