佳景・名景・絶景

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2023年09月25日

オーロラの撮影方法

「佳景・名景・絶景」番外編

国内外のこれぞ「佳景・名景・絶景」を紹介するコラム「佳景・名景・絶景」ですが、最近、「オーロラの撮影方法を教えてほしい」というリクエストが多くの方から寄せられていますので、今回は「佳景・名景・絶景」番外編としてそのオーロラの撮影方法をご紹介します。オーロラはその時々の気象条件に大きく左右されますので、今回紹介する方法が100%確実というものではありません。また撮影する機材によっても左右されます。ですが、以下の方法を試していただけば「ほぼ」失敗することはないと思いますのでお試しください。さらに高度な撮影の方法やコツはあるのですが今回はなるべく簡単に書きました。
なお一番最後には、おすすめの2023年〜2024年にかけてのオーロラが見られる(可能性のある)ツアーを紹介していますので、ぜひご参考にしてください。

Canon EOS 5D MarkⅡ EF17-35mm f2.8L IS USM 【 24mm, f=4, T=32s, ISO400】
Canon EOS 5D MarkⅡ EF17-35mm f2.8L IS USM 【 24mm, f=4, T=30s, ISO400】

【オーロラ撮影の前に】
運良くオーロラに出会えたのであれば、それを写真に撮って一生の思い出にしたいと思うはずですです。オーロラの撮影には、撮影が可能なカメラとオーロラ撮影ならではの技術が必要となります。オーロラは簡単な設定で撮影はできますが、寒くて暗い場所での撮影となるため、設定ミスに気付かず失敗してしまうことが多々あります。また初めてオーロラを見ると、興奮のあまり写真撮影に気が回らなくなり、とにかくシャッターを切ったけど何も写っていなかった、ということもよくあります。
オーロラ撮影にあたっては、落ち着いて作業をするのが最も大事です。ここでは撮影機材のほか、どのタイミングでどんなことに気を付ければいいかについて、順を追って説明します。

 ●オーロラを撮影するには

 <必須条件>
 1.オーロラが出現すること
 2.空に雲が無いこと
 3.オーロラ撮影ができる機材があること
 4.オーロラの撮影技術があること

前提として
よく、「とにかく一番簡単に撮影する方法を教えて!!」といわれますが、初めてオーロラを撮影される方は、まず旅行出発前までに夜景(できれば星空または暗い月)の撮影をマスターしてください。普通の夜景が撮影できないようでは、オーロラの撮影は無理です。

まずは普通に夜景が撮れるようになってから
オーロラ撮影に出発するまでに「夜景」を撮る

【必要な機材】
◆カメラ
コンパクトなデジカメでも撮影ができないことはありませんが(カメラによる)、一般的には一眼レフ(ミラーレスでも可)がおすすめです。

撮影可能なカメラ : シャッターにバルブ(B)のマークが付いているか、もしくは10秒~30秒位シャッターを開放にできるか、ISOレベルの変更は可能か、絞り(F値)を調整できるかが必要です。(デジタルの場合はISOを高感度に設定するとノイズが出ますので注意)

コンパクトデジタルカメラであっても、一定の機能が付いていれば、ある程度のオーロラの撮影可能です。必要な機能としては、シャッタースピード(2秒以上がベター)、ISO(1600以上~)が変更できること、マニュアルでフォーカスができることです。これらの機能は、星空モード、ロウソクモード、夜景モードなどの名前で対応している機種が多いですので、お持ちの機種を今一度ご確認ください。今から購入を考えているかたは、これらの機能がついているかカメラ屋さんに聞いてみてください。

◆スマートフォン
近年のスマホの性能は大きく向上しています。最新のスマートフォンならば撮影が可能です。
iphoneでもアンドロイドでもカメラ機能に「ナイトモード」が付いているか確認してください。(条件によっては三脚無しでも撮影可能です)

いずれもナイトモード付き

iphone=11〜
Andoroid
Galaxy S10〜
Xperia10〜
Aquos zero 5G〜
Google pixel 6pro〜など

2023年8月現在のデータです。撮影機材やスマートフォンは日々性能がアップしていますので、最新の情報を参考にしてください。

◆レンズ
一般的には全天に向けてアングルを決めるために広角のレンズを使用します。
焦点距離が3mm以下(28mm,24mm,20mm等)で、なるべく明るい(F値の小さい)(F4以下が好ましい)レンズがおすすめです。

【カメラ以外に最低限必要なもの→三脚】

シャッターを開けたままの長時間の露光となりますので、丈夫で動かないことが絶対条件です。コンパクトデジカメの場合はミニ三脚でも可能です。デジカメの場合も基本的に必要です。要は動かないことがポイントです。普段三脚を余り使わない方は撮影までに練習しておいてください。また、雲台はボールヘッド(自由雲台)が便利です。

【その他】
・レリーズ(無い場合はセルフタイマーを使用します)
・予備の電池(最低でも2個以上)
・ペンライト/ヘッドライト(赤のセロファンなどを付けていると周りの人の迷惑にならない)
・カメラが入る大きさのジップロック(乾燥剤があるとなお良い)
・携帯用カイロ
・手袋(中に薄手の手袋をしていると操作しやすい)

【撮影までの直前準備】
オーロラの出現時間は10分以上のこともあれば、数分で終わってしまうこともあります。慌てて用意して失敗しないためにも出現に備え予め準備しておいてください。

①バッテリーはあらかじめ予備も含めて、ポケットなどであらかじめ保温しておいてください。

②三脚にカメラを一旦固定してください(構図を決めるまでの準備)。すぐに撮影アングルを決められるように三脚の使い方が苦手な方は必ず練習をしておいてください。

③レリーズをセット

④ピントをマニュアルモードにセットし無限遠(∞)に。(テープなどで固定しておくと便利です)全ての一眼レフでは無限遠にあわせることが来ますので必ずあらかじめ確認しておいてください。ビューファインダーを見ながら星にピントが合わせればOKです。

⑤撮影モードはマニュアルで、シャッタースピードをバルブにセット。(または絞り優先のオートで、シャッタースピードは露出補正で変更)、ISO感度は表を参考にしてください。

⑥あとはオーロラの出現をひたすら待ちます。
※スマホの場合は、固定できるフォルダにあらかじめセットしてください。撮影モードも「ナイトモード」にセットしておいてください。

(可能であれば)
もし、写真撮影上級の方でPhotoshop(注)などの画像処理ソフトが使いこなせる方であれば、RAWデータで撮影することもお勧めします。
(注)AdobeおよびPhotoshopは、Adobe Systems Incorporatedの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

【いよいよ撮影】
オーロラの出現です準備万端ですか。慌ててカメラを倒したりしないように、落ち着いて。カメラの設定をもう一度確認しましょう。

①三脚を立ててカメラをオーロラに向けてしっかり固定してください。カメラのストラップが風で揺れないように気を付けてください。


②カメラにレリーズをセットします。ピントは、無限遠(∞)、フォーカスモードはマニュアルになっていますか。


③写真撮影になれている方は絞り、シャッタースピード、ISO感度は表を参考に。初めての方はプログラムや絞り優先オートでの撮影をお勧めします。そこから、基準の露出を読み取ってください。あとは、露出補正での撮影が一番簡単です。


※コンパクトデジカメをお使いの方は、星空モードまたは夜景モードへ変更されていますか。ほとんどのカメラは星空モードにするとピントが無限大になります。感度は1600以上で。スマホの方はないとモードになっていますか?


④フレームを決めてしっかりと三脚に固定します。空だけを写すより、地平線や建物を入れた方が構図が決まります。オーロラの明るさは一定ではないので、何度か条件を変え、失敗を恐れずにできるだけ多くの枚数を撮りましょう。(撮影をしながら露出を変えてみてください)

【その他、撮影中の注意】
撮影中はほかの撮影者の迷惑にならないよう、ライトは付けないでください。つける場合は狭い範囲で、赤の光などにしてください。
撮影中は自分の吐く息にもご注意ください。レンズや、液晶部分、接眼レンズ部分に付くと、霜となって凍ってしまいます。


【撮影以外で気をつけること】
屋外撮影を長時間行った後、カメラを部屋に持ち込んで急に温度が上がると結露します。(寒いところから急に暖かいところに入ると眼鏡が曇るのと同じです)結露はカメラに悪影響を及ぼしますが、さほどひどくない場合は、室温と同じになればま自然に消えます。しかし、オーロラが再び出現し、結露していることがわからずにカメラを持って外に出てしまうと、その結露が凍ってしまいカメラの故障につながります。そのため部屋に持ってはいる場合は極力急激に温度が変化しないようにし、結露を防ぎます。ジップロックなどにカメラを入れ(中に乾燥剤を入れるのも良い)、タオルなどの布に包んで部屋へ持って入ってください。すぐに袋から出してはだめです。(ホテルや観測施設の場合は、オーロラ出現待ちのときも、三脚を付けたままにして、風除室などに置いたままにします。その場合はバッテリーは外して保温しておきます)(部屋の中には持って入りません)

【オーロラ撮影ツアーは?】
古より人々を魅了し続けてきた神秘の光、オーロラ。巨大な光のカーテンが煌めきながら夜空を舞う、その姿を一生に一度は見たいと憧れる方は多いでしょう。オーロラの出現は太陽の活動レべルの影響下にあり、今シーズンはとくに活発化する11年周期の極大期にあたります。出現頻度、その規模ともに通常の年より格段に高く、各地から素晴らしいオーロラが見られたという報告が続々届いています。運がよければオーロラ爆発が見られるかもしれないと思うと、期待が高まります。
オーロラ観測にこだわった5つのツアーをご用意しました。どこがいいのか悩んでしまうという方のために、「訪ねやすさ・日数・気候・宿泊ホテルのユニーク度・オーロラ以外の楽しみ・オーロラチャンス数」の6項目で特色をランク分けしています。ツアー選びのご参考になさってください。



【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。

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