歴史ある風景

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2020年12月08日

水戸 偕楽園に込められた徳川斉昭の想い

本社:プランニング事業本部 乗田憲一

徳川斉昭によって造園された「偕楽園」

日本三大名園のひとつ、水戸の偕楽園。梅の花の時期は多くの観光客で賑わいます。観光名所とだけ捉えられがちですが、この梅の花には偕楽園をつくった幕末の藩主・徳川斉昭の深い想いがあったのです。儒学を軸に医学・建築・天文学、さらには蘭学まで多彩であった斉昭は将来を憂い人材育成にも力を入れました。偕楽園は単なる「庭」ではなく、人材育成のために弘道館と対で造られたものなのです。弘道館で学問を学び、疲れた頭と体をリラックスし、英気を養う場所、それが偕楽園です。これを「一張一弛」と斉昭は称しました。彼の合理主義が感じられる言葉ですが、とても実学重視の面がありました。それが「梅」です。

梅は別名「好文木」といい、「学問に親しむと花が咲き、怠るとしおれる」という意味を持ちます。偕楽園にピッタリですし、梅は厳しい寒さの中いち早く花を咲かせ、実を付けます。忍耐力と生命力の象徴で、これも斉昭の好みにあいます。この「実」が重要で、これは梅干しとして販売できる。梅は見て良し、食べて良し…実学重視の斉昭らしい発想です。

梅の名所としても有名

ちなみにかつての偕楽園は、ビードロや茶畑、養蜂など殖産興業の場でもあったそうです。
とはいえ、今も訪れる人々の心を癒す素敵な庭園であることに変わりはありません。

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