日々是旅立
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2021年06月30日
「北の国から」(その4)
松本 佳晴
札幌以外のエリアを3回ご紹介してきましたが、今回と来週は本丸の札幌のリポートです。
札幌はもう何回来ているかわかりませんが、コロナ前は専ら海外旅行の発表会や新年会が目的で、実は「札幌という町の魅力」に触れる機会をほとんど作って来なかった。あらためてアチコチ訪ねてみると、市内には明治、大正、そして昭和初期の洋館建築が時々姿を見せてくれて、「札幌建築さんぽ」、これが楽しい。地下鉄は便利だが、市電を適度に乗りこなす方が、これまた楽しい。
広大な敷地の北大キャンパスを、のんびりと歩く
JR札幌駅の北側に僅か数分も歩くとそこが北大で、広大な敷地に歴史的な建物が点綴していて、誰でも構内を散策できる。ちゃんと「キャンパスガイドマップ」も用意されているので、心置きなく闊歩できる。有名な古河講堂、総合博物館、そして学食に紛れ込んで若い学生さんに混じってひと休み、有名なポプラ並木やイチョウ並木、とにかく緑が生い茂っていて気分がよい。
日本の教育界の一翼を担った、クラーク博士
古河講堂を眺めるあのクラーク博士のブロンズは、記念撮影スポットのひとつ。1876年(明治9年)北大の前身「札幌農学校」に招かれたウィリアム・スミス・クラーク博士(マサチューセッツ農科大学長)は、たった8か月間の赴任であったが、母国に帰国する時に学生たちに残した「ボーイズビーアンビシャス(青年よ、大志を抱け)」は、あまりに有名な言葉で、事実、1期生からは佐藤昌介(初代北大総長)等、2期生からは内村鑑三、新渡戸稲造らの偉大な人々を多数輩出している。黎明期の明治日本の教育界にとって、クラーク博士は大恩人のひとりと言ってよいでしょう。
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