日々是旅立
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2020年12月16日
昭和の名建築 旧公衆衛生院(港区立郷土歴史館)
菊間潤吾
白金にある港区立郷土歴史館の建物は、旧公衆衛生院。昭和初期の内田祥三氏設計の名建築です。これを3年前に港区が購入し、一般の人々が内を見学できるようになりました。内田祥三氏は本郷の東京大学図書館や法学部など東大系の学舎をほとんど設計していて、貴重な建築遺産を残しています。
ワールド航空サービスが20年以上活動の拠点としていた銀座尾張町ビルと同じ昭和13年のものです。尾張町とは銀座が丁名を採用する前にあった地名で、現在の銀座5丁目、6丁目の中心部を指し、そこにできた最初のオフィスビルが銀座尾張町ビルでした。その後拠点を移し、ワールド航空が1階のフロアを使っていた昭和4年に建設された日比谷の名建築、日比谷三信ビルも惜しまれつつその姿を消し、日比谷ミッドタウンに生まれ変わりました。昭和初期の名建築が次々と壊され、新しいものに変わっていく現在、港区の英断には拍手喝采です。
港区立郷土歴史館には当時からの講堂や院長室、ロビーのデコレーションも残されており、都心にあって心なごむ、知られざる場所になっています。私的には都内散策のおすすめの場所です。
港区立郷土歴史館 館内 港区立郷土歴史館 外観
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