町並み百選
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2021年08月05日
京都の小路を歩く 麩屋町通
プランニング事業本部 吉田義和
日本を代表する古都、京都。見どころは数多あり、どこを見るか迷ってしまいます。以前は時間を変えて楽しむ京都をご紹介しましたが、今回は1本の道をぶらりと歩いてみる楽しみをご紹介します。京都の道は、歩けば歩くだけ歴史と物語が見えてきます。今回ご紹介するのは麩屋町通り。京都御所から錦市場、四条通までを南北に走る小路です。
名宿「京の御三家」がそろい踏み
なぜいきなり「麩屋町通」というあまり知られていない小路をご紹介するのか。それは、この小さな道に、京都を代表する歴史的な三旅館が並び立っているからです。「俵屋」「炭屋」「柊屋」創業以来多くの文人や賓客をもてなしてきた「京の御三家」は、この麩屋町通のわずか500mほどの距離に並んでいます。全てに宿泊、とはなかなかいきませんが、それぞれが持つ重厚な門構えや宿を発つ人を見送るスタッフの姿など道を歩くだけでも物語が見えてくるようです。
俵屋のおもてなしをカフェやギャラリーで感じる
御三家の宿の中でも300年と最も古い歴史を持ち、格式の高い俵屋旅館。故スティーブジョブズ氏も定宿とし、国内外の著名人も多く訪れる俵屋旅館。もちろん宿泊したいところですが、町歩きでも気軽に俵屋のおもてなしを楽しめる場所があります。俵屋に隣接する「遊形サロンド・テ」と、「ギャラリー遊形」です。俵屋が経営するカフェ「遊形サロンド・テ」では、俵屋に宿泊するといただける名物の極上のわらびもちがいただけます。京の町の中心にあって、静かな空間でお抹茶とわらびもちを。合間にはこれも俵屋名物の「福俵」と「甘納豆」も供され、ゆっくりとした時間を楽しむことができます。(※8月5日現在コロナ対策のため休業中)その隣には「ギャラリー遊形」が。ここでは俵屋で実際に使われているアメニティを購入することができます。カフェでもいただける福俵や甘納豆のほか、人気の俵屋石鹸、食器や小物なども置かれ、目移りしてしまいます。
隠れた名店や風情ある家が並ぶ麩屋町通
御三家が並ぶ麩屋町通りをぶらぶら歩いてみましょう。京都市役所のある御池通りとの交差点から北へ、京都御所方面へ上ると、和食の名店「ほん田」など食の名店が並びます。南へと下ると、錦市場や四条河原町へと抜け、次第に賑やかになっていきます。立ち寄って面白いのは、様々な紙を取り扱う「紙司柿本」のギャラリーです。柿本は享保年間(1716)から続く竹問屋でしたが、1845年に、竹問屋ばかりの地域で別の事業を、と紙屋を開業。以降伝統和紙からOA紙まで様々な紙を取り扱っています。ギャラリーにも京都らしく様々な和紙があり、見ていて面白いです。また、麩屋町にはドイツを感じる一面も。国の有形文化財に登録されている革島家住宅は、昭和初期に造られたドイツ風洋館。かつては病院件住宅として利用されていました。現在も内部非公開の私邸ですが、私が歩いた時には中からピアノの音が聞こえ、なんとも優雅な気持ちになりました。その近くにはドイツ系ベーカリー「ワルダー」も。京都でパン?という方もいらっしゃるかもしれませんが、京都はパンの消費量が日本有数。日比谷にも支店のある「ル・プチメック」、カルネで知られる京都といえばというパン屋「志津屋」なども人気ですが、ここ「ワルダー」もドイツのハード系パンで人気の店。ぜひ立ち寄ってみてください。
暑い日には涼やかに かわいいかき氷屋も
麩屋町を抜けて河原町まで出たところで、夏の暑さに負けカフェで一息。入ったのは「ジャパニーズアイス桜花」です。四条河原町から少し南の路地にあるアイスとかき氷のお店。京都にはかき氷の専門店も多くありますが、今回はその外見の可愛さに、つい立ち寄ってしまいました。
京の御三家、「炭屋」「柊屋」に宿泊するツアーはワールド航空でも実施しています。ご興味の方はぜひご覧ください。
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