【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2023年11月27日

【帰国レポート】インド 最果てのジャイサルメール逍遥とラジャスタン周遊の旅

<11月10日発 添乗員・東京支店 相澤 満弘>

<11月10日発 添乗員・東京支店 相澤 満弘>

11月中旬、インドの旅の添乗へ行ってきました。広大なインドですが、今回の舞台はインド北西部にある「ラジャスタン州」。デリーより国内線で同州西の果てジャイサルメールに飛んで、色彩豊かなラジャスタン各地をバスで移動しながら丹念に巡ってきました。

「王族の暮らす場所」を意味するラジャスタンは、インド28州の中で最も広大で、面積は34万㎢。日本全体の国土面積(およそ37万㎢)とほとんど変わりません。荒涼とした砂漠に覆われたイメージですが、州の東西を分かつアラヴァリ山脈を境に、西半分は砂漠地帯、そして東半分は丘陵が目立ち、車窓にもよく山や畑が目に入りました。この広大な土地を群雄割拠する形で、幾人ものマハラジャがそれぞれの王国、独自の文化を築き上げてきたのです。

今回は、中でも長く滞在したジャイサルメールを中心に、レポートします。

ジャイサルメール城と市街。黄砂岩の町並みは「黄金の町」とも呼ばれる

「黄金の都市」ジャイサルメールに3連泊

ラジャスタン州西の果てにあるジャイサルメールは、かつてはシルクロード交易で繁栄した町でした。しかし、1869年のスエズ運河の開通や1947年のインド・パキスタンの分離独立によって国境線が途絶えたことで、交通の要衝としての役割は失われ、現在は砂漠に佇む小さなオアシスという印象でしかありません。とはいえ、往時の繁栄を今に伝える歴史建造物の偉容は、現在の人口20万人程度という人口規模からは想像できないほど圧巻です。

今回はジャイサルメールに3連泊しましたので、通常の観光地だけでなく、細かにジャイサルメールとその周辺を訪ね、旅情を存分に感じることができました。

ジャイサルメール旧市街 ヒンドゥー式「ナトマルの邸宅」
ガディーサル湖。かつてのマハラジャが造った人造湖

町のどこからでも見える丘陵にそびえる、世界遺産「ラジャスタンの丘陵城塞群」のジャイサルメール城。時の王ジャイサル・スィン王はここに城塞を建て居城としました。城下を見下ろすと黄色い砂岩をベースに築かれた町並みが入り組むように並びます。

黄砂岩のジャイサルメール城
屋上からは町並みが一望できます

城塞の内外にはこの地に特徴的なジャイナ教の寺院や、邸宅(ハヴェリ)などが見られます。殺生を禁ずる考えから商業を生業としてきた彼らは交易により莫大な富を築き、その経済力を生かして緻密な砂岩の建築を築いてきました。

ジャイナ教式「パトワー家の邸宅」
郊外アマル・サーガルのジャイナ教寺院

ジャイサルメールの見どころは市街の建築群だけではありません。町より西に40キロほど進んでゆくと、すっかりバスの車窓は右も左も、タール砂漠の中へ。パキスタンへの国境にも近い場所にあるサム砂丘は、夕日の絶好スポット。私たちも夕日の時間に合わせて訪問。砂漠に沈みゆく夕日をご覧いただきました。

サム砂丘で夕景を楽しむ人々
タール砂漠に沈む夕日(ビューポイントはたくさんあります)

また、別の日には町の南50キロにある素朴なクーリー村も訪問。村をブラブラと散歩しましたが、珍しい外国人の訪問に、村人たちの注目の的に。鮮やかな衣装の女性たちは恥ずかしそうにこちらを見つめて、子どもたちは私たちの後をずっと興味津々についてきました。

とある一家は家に招いてくれて家の様子を見せてくれ、また別の場所では陶芸を生業とする工場にて水がめの製造過程を私たちに見せてくれました。

クーリー村の立派なお宅を訪問しました
水がめに下絵なしで絵付けをしてゆきます

宿泊したホテルは、4年間の改装工事を終えて、私たちが滞在する前月の10月に再オープンしたばかりの「フォート・ラジワダ」。ラジャスタンの建築様式を取り入れたお城のような外観ですが、ゴージャスな気風のロビーには180年以上も歴史ある建材を用いているとのこと。また、趣のある中庭は朝、夕、夜のライトアップを時間ごとに異なる雰囲気を感じられました。

小さなホテルのため、サービスも丁寧。また、オープンしたてでもあり、客室もとても清潔感があり、快適な滞在ができました。

ホテルのロビー。両脇2階のバルコニーは、180年の歴史あるもの
中庭。夜はライトアップされて、雰囲気ががらりと変わります
夜、ライトアップされたホテルのエントランス
毎夜、中庭に楽団が来て、伝統音楽を奏でていました

「ブルー・シティ」、「ピンク・シティ」も連泊で

ジャイサルメール3連泊の後は、州中央部にあるラジャスタン第2の町「ブルー・シティ」ジョドプールへ。バスで移動するとやがて車窓からは砂漠の景色からアラヴァリ山の風景へ。ジョドプールの町を築いたマルワール王国歴代のマハラジャによる建築群や、青で統一された旧市街の見学をお楽しみいただきました。

ジョドプールにある圧巻の城塞は「メヘラーンガル」という名です
「青い町」の中心へ。路地裏を散策して楽しみました

旅の最後の宿泊は、ジャイプール。「ピンク・シティ」として有名なラジャスタンの州都です。かつては、近郊のアンベールにこの土地のマハラジャはアンベール王国の城を築きましたが、ジャイ・スィン2世の時代に現在のジャイプール旧市街に遷都、城壁に囲まれた碁盤目状の計画都市を建築しました。英領時代には1876年のアルバート王子の訪問を歓迎するために旧市街の色をピンク色に統一したことから、現在まで旧市街の外壁はピンク色をしています。

ジャイプールのシンボル「風の宮殿」
かつて旧首都がおかれた「ラジャスタンの丘陵城塞群」アンベール城

ジョドプールとジャイプールに向かう途中、ベンガルタイガーで知られるランタンボール国立公園に立ち寄りました。かつてはジャイプルのマハラジャが狩猟地としていた森ですが、現在はベンガルタイガーの保護プロジェクトが功を奏して、トラの生息数がこの10年で50頭から80頭ほどに増加しているとのことです。夕刻と翌朝の2回のサファリも体験しましたが、残念ながらベンガルタイガーに出会うことはかないませんでした。(遭遇率は20%程度と言われています)

ランタンボール国立公園のサファリを2度体験しました
国立公園内にあるランタンボール城塞も訪ねました。国立公園を城の上から見渡しました

コロナ前と比べて、インド人の観光客の数は確実に増えています。ヨーロッパの観光客、グループにもよく出会いましたが、日本を含めた日本人観光グループに出会うことはありませんでした。

弊社では東西南北、様々なインドの旅を企画しておりますが、今シーズン、特にお勧めのインドの旅が以下の3つです。ぜひ、ご覧ください!!

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