【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2023年04月25日

【帰国レポート】ヨーロッパ食彩紀行 シチリア食彩紀行とエトナ山の旅

2023年4月13日(木)~4月21日(金) 9日間 本社営業部 相澤 満弘

<4月13日発 添乗員・本社営業部 相澤 満弘〉

 弊社の新シリーズ「ヨーロッパ食彩紀行」第一弾となる「シチリア食彩紀行」イタリアの旅より戻りました。

 ただ「グルメの旅」ではなく、家庭料理を提供するレストラン、地元の人々に人気のレストランを訪ねる「食彩紀行」の「食事を通して文化を知る」、「食事が旅を彩る」というコンセプトは、「文明の十字路」として長い歴史が積み重なってきたシチリアにぴったり。ご参加の皆様には、見逃せない歴史遺産の数々とともに、町ごとに異なる様々な「食」を楽しんでいただきました。

パレルモ市民の台所・カーポ市場。シチリアらしい柑橘類が屋台にずらり

州都パレルモでは、地元に人気のレストランを厳選

 シチリア州の州都パレルモは、古来、フェニキア人によって町の基礎が築かれた、歴史ある町です。私たちは、市内の見どころのひとつクアトロ・カンティ(4つ辻)に至近の「ユーロスターズ・チェントラーレ・パレス」に宿泊しました。歩いてすぐのところにいくつも世界遺産の歴史建築が見え、ホテル自体も18世紀の貴族の邸宅を改装したもので非常に趣があります。

かつての貴族の邸宅「チャントラーレ・パレス」に2連泊
ホテルから徒歩1分で、バロックの出色 クアトロ・カンティに出会えます

 有名なパラティーナ礼拝堂や大聖堂、近郊のモンレアーレやチェファルーで見られる教会群は、アラブ・ノルマン様式の傑作として世界遺産に登録されており、ビザンチン式のモザイク画、イスラム式のアーチや装飾、ノルマン様式の船底型天井がひとつの建築に見事に融合しており、その技術の高さに息をのみます。

ノルマン王宮にあるパラティーナ礼拝堂内部。全面まばゆいばかりのモザイク
パレルモ近郊のモンレアーレも訪問。大聖堂は内部装飾も見事です

 パレルモには2泊しましたが、昼食や夕食で、20年以上当地に暮らす地元ガイドさん厳選の、「地元の人々に愛される」、「素朴な家庭料理を味わえる」レストランを訪ねました。

 決して、豪華、ゴージャスというものではありませんが、一般の観光客向けのレストランでは味わえない食事。私たちは、ランチは12時、ディナーは19時からと現地の人々にとっては早めの食事時間でしたので、初めこそガランとしておりましたが、食事をいただいていると続々とお客さんの来店がありました。私たちが店を出る頃にはお店が満席で、現地の人々でにぎわい活気づいていました。

パレルモっ子に人気の「Casa del Brodo」。やがて、店は満席に
前菜はカポナータ(煮込み料理)2種。シチリア発祥のイタリア料理です
カーポ市場奥にある「Le Angeliche」は、パレルモ出身の4人のお母さんが経営する可愛らしい雰囲気のレストラン
お母さんが挨拶にきてくれました(左は地元ガイドの神島さん)。味わった料理は、愛情の込められた家庭料理

タオルミナの古代劇場で、絶景を楽しみながら氷菓子を

 シチリアナンバー1のリゾート地タオルミナ。規模の大きなギリシャ劇場が町の最大の見どころでしょう。「ギリシャ劇場」といっても、ローマ時代に大改修されているため、ギリシャ的な要素はほとんどなくローマ的な要素が強い劇場で、シチリア第2の規模を誇ります。

 この劇場から眺められる景色が素晴らしい! タオルミナの町並みや近隣の山々、地中海の最高峰エトナ山、イオニア海、そしてイタリア本島を見渡すことができます。この古代劇場を訪れた際は、小雨がぱらついてどんよりしていた曇り空でしたが、まさに劇的にぱっと晴れて、美しい青空に変わりました!

雨降りが急に晴れたのは不思議なほど。遠くにエトナ山も見晴らします
タオルミナのギリシャ劇場、絶景のロケーションに建ちます

 劇場のカフェで、シチリアの氷菓子・グラニータをスイーツタイムとしてお召し上がりいただきました。シチリア発祥のドルチェは、カンノーロやカッサータなど多彩ですが、グラニータもアラブの時代、シチリアに伝わった氷菓子です。

 日本のかき氷に近いものですが、氷にシロップをかけるのではなく、氷そのものにそれぞれの味が閉じ込められていることが特徴です。かつてはエトナ山の氷を使っていたそうで、エトナ山を眺められるロケーションでいただけたことは格別でした!

 おすすめのフレーバーは、アーモンド、ピスタチオ、レモン。いずれもシチリアらしいもので、お客様それぞれお好みを選んでお召し上がりいただきました。

皆様で味わったグラニータ。緑はピスタチオ、白はレモン、ピンクっぽい色はアーモンド味です
景色のよいテラス席で休憩がてらグラニータタイム。イオニア海の向こうにはイタリア本島が見えます

シラクーサでは、隠れ家的レストラン「ラ・カンブーサ」でのフェアウェルディナーを

 旅の最後に滞在した町はシラクーサ。ギリシャ人によって造られた古都で、歴史の始まりは小さなオルティージャ島から。島の中心には立派なバロックスタイルの大聖堂がそびえますが、隣の市庁舎もふくめ、かつてはギリシャ神殿があった場所です。

 大聖堂はギリシャ神殿に特徴的な回廊石柱を、そのまま教会の柱として使用しており、その歴史の深さに驚かされます。様々な歴史、文化、宗教が積み重なった「シチリア的」な建造物です。

シラクーサ・オルティージャ島の中心に鎮座する大聖堂
町の守護聖女ルチアをおまつりしています

 オルティージャ島の北側には、賑やかな市場が開かれており、お昼時には八百屋、魚屋の呼び込みの声が響いて、活気に満ちた様子。ローカル感のある市場はとても興味深く、私たちも食材探し、お土産探しを楽しみました。

オルティージャ島の北にある市場は、活気にあふれています。旬の野菜が並びます(買って帰れないのが残念!)
すごそこは海。その日に捕れたばかりの新鮮なシーフードが並びます

 そして、旅の最後の夕食は、島の南側にある隠れ家的なレストラン「ラ・カンブーサ」にていただきました。前菜アンティパストはなんと8品! メインディッシュのウニのパスタとあわせて、様々なシチリア料理を味わいました。日本人シェフとご主人が切り盛りするレストランで、実は島の南端にあるマニアーチェ城の城壁の一部だった場所で(かつては小麦の貯蔵庫として使われていた)、雰囲気も抜群。

 食後は、看板を下げていない裏道(?)から見送ってくれましたが、ひっそりとした中庭を抜けると、町の中心の大聖堂広場に出られてびっくり! ライトアップされて輝く大聖堂は、昼とは異なる趣がありました。

隠れ家的レストラン「ラ・カンブーサ」。貯蔵庫を改築した店内は雰囲気もばっちり
シチリア料理をたくさん味わって! と、前菜アンティパストはなんと8種!(写真にすべておさまっていません)
シェフの秋草さんは在住20年ほど。ご主人のマリオさんがホールを担当し、チームワークももちろん抜群!
夜は、特別に裏口から。大聖堂のライトアップを見ながらホテルに帰りました

 「食事の旅」というよりも、「食事も通して」その土地を深く知る旅。歴史深いシチリアをより楽しんでいただけることと思います。

 今後も続く弊社の「食彩紀行」にぜひ、ご期待ください。 

📷タオルミナからシラクーサへの道中、エトナ山山麓にも立ち寄りましたので、その様子を写真でレポートします。

エトナ山山麓のザッフェラーナ・エトニアでは、全シチリアの7割の蜂蜜を生産しています
製造行程や主な蜂蜜の種類を説明してくれました
エトナ山は標高1900メートル地点のシルヴェストリ火口群まで上がりました。クレーターをぐるり一周
白い雲に包まれていたのに、突然ぱっと晴れ間が現れます
近年注目を集めるシチリアワイン。1860年創業の老舗ワイナリーMURGOを訪ねました
ワイナリーでスプマンテ、赤、白のワインのペアリングをしながら、昼食をお楽しみいただきました

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