【国内】帰着しました。添乗員レポート

【国内】帰着しました。添乗員レポート
2025年05月27日
【帰着レポート】庭園案内人と巡る 知られざる初夏の京都庭園めぐり
<2025年5月13日~5月15日 3日間 添乗員:九州支店 光武千穂>
庭園デザイナーの烏賀陽百合先生をお迎えし、弊社では初となる特別な庭園めぐりの旅を実施いたしました。通常のツアーでは訪れることの難しい庭園を、烏賀陽先生の深い知識と洞察とともに巡る3日間。観光客の少ない静謐な空間で、それぞれの庭園が持つ歴史と美意識に深くふれる時間となりました。
完全予約制、神宿る地につくられた庭園「白龍園」
鞍馬山中に佇む白龍園は、春秋限定の完全予約制の庭園です。京都のアパレル会社「青野」の創業者である青野正一氏が、縁あって1962年に霊域とされていた安養寺山麓の地を手に入れ、生涯をかけて整地・開発しました。三代目・青野雅行さんがご挨拶に来てくださり、山の整地や石の段組みといった当時のお話を伺いました。苔むした石段を上がると、二ノ瀬を借景にした美しい新緑の景色が広がっていました。白髭大社の祠と八大龍王を祀る空間には、清らかな静けさが漂っており、霊域に居ることを感じさせられました。ゆっくりと深呼吸したくなるような、澄んだ空気が流れる庭園でした。


MOKSAで過ごす至福のひととき
続いて訪れたのは、比叡山の麓、八瀬に2022年に誕生した「MOKSA」です。MOKSAとは、サンスクリット語で「解脱」や「解放」を意味します。深い木立に囲まれた山間に佇む建物は、まるで隠れ家のような雰囲気。ホテル内のレストラン「MALA」では、八瀬に伝わる大原女から着想を得たという薪焼きのお料理をご賞味いただきました。薪の香りと共に運ばれてくる大原野菜の数々、そして高野川のせせらぎを眺めながらの食事は、上質な森のダイニングのような趣でした。食後の庭園散策では、苔むした石の間を縫うように流れる小川、池の中を悠々と泳ぐ錦鯉や川魚の姿に見入りながら、都会の喧騒から解き放たれた時間を過ごすことができました。





禅の心にふれる、大徳寺龍源院
午後は静寂に包まれた大徳寺へ。境内で最も古い塔頭で、1502年に創建された龍源院を訪れました。能登の畠山義元、周防の大内義興、豊後の大友義長ら戦国武将の庇護により築かれた方丈(本堂)には、絵師・相阿弥によって作庭された苔庭をはじめとした複数の枯山水庭園があります。日本一小さな石庭「東滴壷」では、その凝縮された世界観に、参加者全員が息を呑むほど。「水なくして、いかに水を表現するか」、そんな先生の解説を聞きながら、皆さん想像力をフルに使って枯山水庭園の世界を愉しまれていました。


デヴィッド・ボウイも魅了された正伝寺
夕方に訪れた正伝寺では、サツキの刈込みが織りなす七五三調の庭園美に出会いました。比叡山を借景に据えた小堀遠州の技が冴え渡る空間で、烏賀陽先生は「かつてデヴィッド・ボウイもこの庭園の虜になったそうです」と微笑みながら教えてくださいました。彼が出演した宝焼酎「純」のCMは、まさに正伝寺の庭園で撮影されています。本堂に残る狩野山楽の襖絵と共に、芸術の粋を堪能しました。


京都に来たら食べたい、江戸時代創業の老舗が作る「あぶり餅」
庭園以外にも忘れられないのが、烏賀陽先生おすすめの今宮神社の名物「あぶり餅」です。今宮神社は、平安期以前から疫病鎮めに疫神を祀った社。あぶり餅はその当時、厄除けのお菓子として広く親しまれ、長きにわたって愛されるようになりました。今回訪れた「かざりや」は1637年創業で、少し甘めの味付けが特徴です。黄な粉をまぶした餅を炭火で炙った香ばしさ、そして特製白みそだれが絶品でした。


旅の締めくくりは、ホテルオークラ岡崎別邸のフレンチディナー
最終日の夕食は、宿泊した「ホテルオークラ岡崎別邸」内のレストラン「ヌーヴェル・エポック」にてフレンチのコースをいただきました。レストランからは東本願寺岡崎別院の庭園を望むことができ、今回のテーマ「庭園巡り」の締めくくりにぴったりな場所でした。お料理も日本庭園をイメージしたものが多く、目にも愉しいお食事となりました。





今回、烏賀陽先生の案内のもと、普段は目にすることのできない特別な庭園の数々を巡り、それぞれの庭に込められた物語と美意識ふれることができました。静寂の中に息づく日本庭園の真髄を、心ゆくまで味わう贅沢な3日間となりました。
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