美味発見!

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2021年05月24日

文明開化の味を楽しむ

菊間潤吾

横浜が開港し、居留地も出来た頃、外国人は牛肉を持ち込み食べていたとのことですが、日本では7世紀飛鳥の時代より肉食禁止令が出て、牛、馬、犬などを食すことはできず、害獣であった鹿や猪は対象外だった為に、牡丹鍋などが肉食の中心でした。明治に入り、明治天皇が牛肉を召し上がったことから事実上解禁になったといわれます。

横浜の伊勢佐木町にある「太田なわのれん」は元祖牛鍋の店として有名ですが、創業は明治元年。それ以来、変わることなく現在に至るまで大切に伝統の味を守り続けている貴重なお店です。
鉄鍋に牛肉の角切りを配し、焼かずに味噌タレとネギで煮込んで食べるスタイル、明治以来人々に喜ばれ、一世を風靡してきた牛鍋一筋150年の味です。
文明開化の時代への郷愁だけでなく、ミシュランガイド横浜で鍋料理で唯一、1つ星をとっているのですから、時代を超越した味と言って過言ではありません。

こういうお店は、これからも変わることなくいつまでも楽しませてほしいと願っています。

(旧コラム「旅の3つ星」より)

七輪と鉄鍋、そして角切りの牛肉。明治以来、変わらぬスタイルです
太田なわのれん
神奈川県横浜市中区末吉町1-15
TEL:045-261-0636
横浜開港の歴史と共に歩んできた老舗です

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