【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2026年03月25日

【帰国レポート】トルコ深南部とメソポタミア地方の旅

<2026年3月4日(水)~3月13日(金) 10日間 添乗員:九州支店 副田有花>

メソポタミア文明発祥の地として知られる、ユーフラテス川とティグリス川の二大河川。人類最古の文明の源流を訪ね、多層的な宗教文化、そしてその土地ならではの食文化を体感した10日間でした。

美食の都ガズィアンテップ

ガズィアンテップは2015年にユネスコ「食文化創造都市」に認定された美食の街です。旧市街では、隊商宿(キャラバンサライ)の名残をとどめる石造りの建物群を縫うように銅細工の工房やスパイス商が軒を連ねていました。名物のピスタチオをたっぷり挟んだバクラヴァは、パリパリの生地と濃厚な甘みが絶妙で好評。料理芸術センターでは断食明けの食事「イフタール」を体験しました。信仰と食卓が結びつくトルコならではの文化に触れる貴重なひとときでした。

丘の上からガズィアンテップの町を見守る城塞
銅器や金物が所狭しと並ぶ旧市街の商店
何層にも重ねた生地にピスタチオが香る名物バクラヴァ
料理芸術センターで味わったイフタールの一皿

二つの大河を訪ねて――ユーフラテスの遺跡とティグリスに沈む古都ハサンケイフ

今回の旅では、メソポタミア文明を生んだ二つの大河、ユーフラテスとティグリスの両方を訪ねました。

ユーフラテス河畔のゼウグマ遺跡では、ダム湖に沈んだ古代都市の「生き残り」ともいえる丘上の貴族邸を見学しました。博物館に移されず現地に残るモザイクの断片が、かつてここに栄えた暮らしの豊かさを物語っていました。眼下に広がるユーフラテスの水面は、古代ローマの軍団がこの川を「帝国の東端」と見なした時代に思いを馳せるのにふさわしい雄大さでした。

ゼウグマ遺跡の丘から望むユーフラテスのダム湖

もう一方の大河ティグリスは、約1万2千年の歴史を持つ古都ハサンケイフにて。イルス・ダムの貯水によって、アルトゥク朝やアクコユンル朝時代(11~16世紀)の旧市街の大半は水没しました。ボートで遊覧すると、かつての岩窟住居や城壁が水際に迫り、「沈みゆく都市」のスケールを肌で感じることができました。住民は政府が丘の上に建てた新市街へ移ったそうです。遊覧中のお楽しみは、船上で淹れてもらうヒルヴェ・コーヒー。ハサンケイフの伝統コーヒーで、焙煎した豆にクルミを加え、弱火でじっくり煮出して泡立てたもの。南東トルコで広く飲まれる苦いミルラ・コーヒーよりもマイルドな味でした。

ティグリス川はボートで遊覧します
遊覧中様々な遺跡を間近にご覧いただきました
遊覧中にはヒルヴェ・コーヒーを楽しみました
ハサンケイフ固有の伝統コーヒー「ヒルヴェ」

砂岩の城塞都市マルディン

マルディンは、蜂蜜色の砂岩建築が山肌にびっしりと張りつく独特の景観で知られる町です。ここではイスラム教とキリスト教が隣り合わせに息づいており、モスクのミナレットと教会の鐘楼が同じ稜線に並ぶ光景が印象的でした。
郊外のザファラン修道院は、4世紀末の創建以来、シリア正教会アンティオキア総主教座が約640年間置かれた聖地。地下にはローマ以前の太陽神殿の遺構が残っていました。397年創建の聖ガブリエル修道院では、3本の鐘楼が青空に映え、金色モザイクが主祭壇を彩っていました。修道院の方が丁寧に案内してくださり、1600年以上途切れることなく続く祈りの営みを間近に感じるひとときでした。

蜂蜜色の石壁が陽光に映えるザファラン修道院
約640年にわたりシリア正教会の総本山でした
397年創建の聖ガブリエル修道院。世界最古級の修道院のひとつです
修道院の方の案内で聖堂内部へ。
主祭壇を飾る黄金のモザイク

イラクやシリアへの渡航が難しい今、トルコ南東部は「北メソポタミア」の歴史遺産に触れられる貴重な窓口です。ダムに沈む古都、岩山に刻まれた祈り、交易路が育んだ食など、この地には教科書では伝わらない文明を体感した旅でした。

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