【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2025年06月09日

【帰国レポート】3大陸の十字路 7つの世界遺産とヨルダン歴史探訪の旅 11日間

<2025年5月18日(日)~5月28日(水)添乗員:東京支店 中屋雅之>

レギュラーコースのヨルダンの旅は8日間で、訪れる世界遺産は4~5つ程度ですが、今回は「添乗員中屋と行く旅」として、11日間でヨルダンの7つの世界遺産をすべて訪ねました。7つの世界遺産とは①ウンム・アル・ジマール遺跡、②サルトの町、③アル・マグダスの洗礼所、④ワディ・ラム、⑤ペトラ遺跡、⑥ウム・アル・ラサス遺跡、⑦アムラ城です。それ以外にも通常は訪れない訪問地や、スペシャルプログラムとしてベドウィンのテントを訪問するなど、満足のゆく旅でした。

ヨルダン北部の遺跡:ウンム・アル・ジマール

このコースではこれまであまり訪問することのなかったヨルダン北部の2つの遺跡を訪問しました。その1つは、昨年世界遺産に登録されたウンム・アル・ジマールです。これは1世紀から8世紀に至る約800年間にわたって人々が住み続けた都市遺跡です。1~3世紀には近郊のボスラ(現在のシリア領)の衛星都市として発展し、砂漠の遊牧民族ナバテア人が住んでいました。しかし、3世紀には近郊のパルミラによって破壊され、4~5世紀にローマ帝国によって再建。神殿や門、城壁などが造られました。その後、ビザンチン帝国の支配下に入り、150軒の住居や16の教会が建設されました。8世紀にはイスラム勢力が占領、その後、地震もあって町は完全に破壊されてしまいました。この町はその建築資材がほとんど火山性の玄武岩でできているため、すべての建物が真っ黒なのが特徴です。

遺跡の建造物はすべて玄武岩でできているため真っ黒です
この遺跡のシンボル、2連アーチ

シリア・イスラエルとの国境地帯に位置するウンム・カイス遺跡

ヨルダンの北西端に位置するのが「ウンム・カイスの遺跡」です。ここからすぐ北に見える山はいわゆる「ゴラン高原」、その左の湖はイエス・キリストや聖ペテロが活躍した「ガリラヤ湖」。まさに世界史の舞台を眺めているかのようです。この町はローマ時代にはガダラと呼ばれ、アンマン(当時のフィラデルフィア)、ジェラシュ(当時のゲラサ)らとともにデカポリス(十都市連合)の一員として大いに発展しました。現在でも当時の舗装道路や神殿、劇場などが驚くべき保存状態で残っています。

正面の山がゴラン高原、その右の湖がガリラヤ湖
ここには立派な劇場も残ります

イエス・キリストが洗礼者ヨハネから洗礼を受けたアル・マグダス洗礼所

首都アンマン近郊から標高差約1200mを下ると「ヨルダン渓谷」です。この渓谷に沿って、上記のガリラヤ湖から死海へヨルダン川が流れています。ヨルダン川のアル・マグダスと呼ばれる場所は、かつて洗礼者ヨハネが活躍し、イエス・キリストもここでヨハネから洗礼を受けました。ヨルダン川は現在のヨルダンとイスラエルとの国境線であるため、訪れるには特別許可が必要です。私たちも途中の事務所で許可をもらって、遊歩道をしばらく歩くと、いよいよ洗礼所です。ここは川幅がわずか5mほどで、すぐ対岸はイスラエルです。対岸でもイスラエル側からたくさんの巡礼者がやって来て、洗礼式を行っていました。その中には日本人団体もいて、お互いに挨拶を交わしました。

ヨルダン側の洗礼所
対岸はイスラエル側の洗礼所。その距離わずか5mほど。イスラエルの国旗が見えます

ワディ・ラムから4WDでベドウィンのテントを訪問

私たちはワディ・ラムでは砂漠の中のホテル・サンシティーのバブルテント・ホテルに宿泊。丸い形の部屋は広くて冷暖房は完備、シャワーも熱いお湯が出ます。このホテルに宿泊し、ここを基点にデザート・サファリをお楽しみいただくのですが、今回は特別プログラムとして砂漠の遊牧民ベドウィンのテントも訪問しました。現在でもこの国には砂漠を移動しながら生活をするベドウィンがたくさん住んでいます。彼らは家畜を飼い、その餌を求めて移動するのです。訪問したテントのご主人はたくさんのヤギや羊、そして自家用車も持っていて、かなりのお金持ちのようです。テント内でベドウィン茶と焼き立てのパンをご馳走になり、ヤギの乳しぼりや草を食べさせる様子を見せてくれました。

ヤギを追うベドウィン
お嬢さんがヤギの乳しぼりを見せてくれました
バブルテントでの夜明け。明け方三日月が昇ってきました
大きなバブルテントはレストランです

首都アンマンで新バビロニア王国の「イシュタール門」を発見

通常、ヨルダンの首都アンマンでは町の中心のシタデルの丘を観光するぐらいで、あまり時間を取ることはありません。しかし今回は、アンマンで2泊し、東方砂漠の3つの城館を訪ねるとともに、アンマンの町もじっくり観光しました。自由時間にホテルから歩いて散歩に出ると、面白いものを発見しました。それは新バビロニア王国の「イシュタール門」です。現在のイラクに位置するバビロンの町には新バビロニア王国のネブガドネザール2世王の時代、巨大な門とそれに続く行列街道を建設しました。それはドイツ人によって発掘され、現在はそっくりそのままベルリンの「ペルガモン博物館」の中に再現されています。それと同じものがここアンマンにありました。実はこれは「イラク大使館」で、その外装がイシュタール門を模しているのです。

イシュタール門の外装のイラク大使館
ダウンタウンの中心、グランドモスク

これ以外にも、モーゼゆかりの地や聖ヤコブゆかりの地など、旧約聖書、新約聖書に登場する場所も多数訪問しました。まさに世界史の舞台を行く旅でした。歴史好きの方にとっては最高のツアーです。

※写真はすべて今回のツアーで添乗員中屋が撮影したものです。

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