錦江湾と桜島の絶景を眺めつつ、鉄道で指宿から鹿児島へ

九州新幹線「つばめ」やクルーズトレイン「ななつ星in九州」などを手掛けたデザイナー、水戸岡鋭治氏がデザインした鹿児島を走る観光列車「指宿のたまて箱」、通称“いぶたま”。指宿をはじめとする鹿児島県内に伝わる浦島太郎伝説をモチーフに、白と黒を基調とした外装、ドア開閉時には物語を連想させる白い”煙”が出る仕掛けなど遊び心満載です。車内は木材を多用した温かみのあるデザインで、海を眺めることができるソファ席もあります。錦江湾と桜島をご覧いただきながら、指宿から鹿児島までの小旅行をお楽しみください。

また、鹿児島中央駅から枕崎駅を結んでいるJR九州指宿枕崎線にも乗車。この路線は日本本土で最南端を走る鉄道として知られ、全長約88㎞のうち、最も南方を走る始発・終着駅の枕崎駅から指宿駅まで東シナ海や開聞岳を望むローカル鉄道乗車の旅としました。

鎌倉時代より700年にわたり薩摩の地を治めてきた島津家。19代当主光久が築いた別邸・仙巌園は2015年に世界文化遺産に登録されました。園内には、錦江湾と桜島を借景に造り出された庭園や、明治期には迎賓館としての役割を果たした御殿があり、島津斉彬や篤姫、西郷隆盛もその美しさに魅了されたといわれます。ツアーでは、大正12年に開館した島津家が経営する博物館「尚古集成館」や、日本初の洋式紡績工場である鹿児島紡績所の技術指導にあたったイギリス人技師の宿舎・異人館等、鹿児島の観光名所を網羅します。この度、鹿児島の初夜は鹿児島郷土料理をご用意しました。鹿児島の息吹が感じられる品々をお召し上がりください。

薩摩の小京都、知覧の武家屋敷群と特攻平和会館

江戸時代、77万石の領地を誇った薩摩藩主・島津家によって知覧の武家屋敷群が整備されました。地域の政治と軍事を担うために各地に「麓（ふもと）」と呼ばれる武家が居住する集落がつくられ、薩摩の「麓」として知覧の武家屋敷群が重要伝統的建造物保存地区に指定されています。中国や琉球の影響も受けた重厚な石垣の上には生け垣が植え込まれ、まさに薩摩の小京都と呼ばれるにふさわしい、整然と並ぶ風情溢れる町並みを散策します。また、知覧は太平洋戦争時に日本陸軍の特攻基地が置かれた場所でもあります。武家屋敷群とともに知覧特攻平和会館を訪ねます。