【海外】帰国しました。添乗員レポート

【海外】帰国しました。添乗員レポート

2025年12月08日

【帰国レポート】ムガールの絢爛とマハラジャの栄華

<2025年11月18日(火)~11月25日(火)8日間  添乗員:湘南支店 江尻満里奈>

インド北部の三都、デリー、ジャイプール、アグラを皆様と巡る充実した旅となりました。壮麗な宮殿、繊細な石細工、歴史の舞台となった要塞の数々――。時代を超えて積み重ねられてきた文化の層は驚くほど奥深く、ムガール帝国が残した洗練と、マハラジャの王侯が築いた威厳、その二つの世界が静かに語りかけてきます。
今年二度目となる本コースの添乗でしたが、同じ場所を巡っても、その日ごとの光や空気、そしてご一緒する皆様のおかげで、まったく違う旅物語が生まれることをあらためて感じました。

インド最大級のモスク、ジャマ・マスジッドを訪ねて

オールドデリーの中心にそびえるジャマ・マスジッドは、17世紀にムガール皇帝シャー・ジャハーンによって建立された、インド最大級のイスラム教寺院です。赤砂岩と白大理石が美しく調和した壮大な建築は、訪れる人々を圧倒します。階段を上がりながらその荘厳な姿を目にしたお客様からは、「想像以上の迫力」「歴史の重みを感じる」といった感嘆の声があがりました。内部に入る際は靴を脱ぎ、靴下のまま静かな礼拝所へと足を踏み入れます。「靴を脱ぐことで、より神聖な空間に入った気持ちになる」と話す方も多く、ジャマ・マスジッドは単なる観光名所ではなく、今も信仰の場として大切にされていることを肌で感じていただけた時間となりました。

オールドデリーの象徴的建築、ジャマ・マスジッドの壮大な外観
歴史と信仰が息づく礼拝所の内部

安全への配慮から訪問地を変更し、静寂のオールドフォートへ

当初の予定ではレッドフォートを訪れる行程でしたが、先日起きた現地の騒動を踏まえ、急遽訪問先をオールドフォートへ変更しました。オールドフォートはムガール帝国時代に築かれた歴史的な要塞であり、レッドフォートとはまた異なる趣を持つ場所です。規模はやや小ぶりながらも、堅牢な城壁に囲まれた静謐な空間の中には、かつての宮殿跡や兵舎、礼拝所が点在し、ムガール時代の生活や文化の息遣いが感じられます。珍しい八角形の建物シェールマンダルはもともとは図書館として建てられましたが、ムガール帝フマユーンがこの建物の階段から転落し亡くなった場所としても知られています。また、敷地内にはインドの乾燥地帯における先人の知恵の結晶、階段井戸(バオリ)も設けられていました。今回は、予期せぬ形でオールドフォートを訪れることになりましたが、歴史の深さやムガール帝国の文化の豊かさを改めて実感する貴重な機会となりました。

いよいよオールドフォート内部に入場!
趣のあるオールドフォートの別門
フマユーン帝が転落した歴史の舞台、シェールマンダル
生活の知恵が詰まった階段井戸

ムガール時代の天文観測所 ジャンタルマンタル天文台

ジャイプールのジャンタルマンタル天文台は、18世紀初頭にマハラジャ・ジャイ・シン2世によって建設された歴史的な天文観測施設で、太陽や月、惑星の動きを正確に観測するために設計された巨大な機器が数多く残っています。これらは単なる科学機器であるだけでなく、精緻なデザインや幾何学的な美しさを兼ね備え、18世紀インドの技術力と美意識の高さを伝えています。お客様からは、「これほど大きくて精巧な天文機器を見るのは初めて」「昔の人々の知恵と工夫に感動した」との声が多く寄せられました。また、科学の歴史にふれる貴重な体験として、「天文学が当時の生活にどれほど重要だったかを実感できた」「写真では伝わらない迫力があって面白い」とのお言葉もいただきました。

20秒単位で時間を測れる小型のラグ・サムラート・ヤントラ
春分の日と秋分の日を測定する機械、ナリ・ヴァラヤ・ヤントラ

ラジャスタン民俗舞踊のひととき、伝統と笑顔の交流

今回の旅の中でも特に印象深かったのは、ラジャスタンの伝統的な民俗舞踊を楽しんだ時間です。鮮やかな衣装に身を包んだ踊り子たちが繰り広げるリズミカルで躍動感あふれるパフォーマンスは、ラジャスタンの豊かな文化を体現していました。音楽と踊りが一体となったその空間には、観客の皆様も自然と引き込まれ、終盤にはなんと参加者全員が踊り子たちと一緒に踊る場面も。和やかで一体感あふれるひとときとなりました。

壺を載せて舞う、ラジャスタンの優雅な舞踊
ラジャスタン舞踊の壺乗せ体験にお客様も挑戦!

白亜の霊廟に込められた永遠の愛、タージ・マハル

旅のハイライトの一つが、世界遺産タージ・マハルの訪問。ムガール帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、最愛の妃ムムターズ・マハルのために建てた白大理石の霊廟は、まさに「世界の至宝」と呼ぶにふさわしいものでした。正門(グレートゲート)をくぐると、左右対称に整えられた庭園と一直線に伸びる水路が視界に広がり、遠くタージ・マハルが姿を現します。大理石の壁面には繊細な象嵌細工が施され、花々やアラビア文字の装飾が優美に浮かび上がります。建物全体が光を受けて表情を変えるため、見る角度や時間帯によって異なる美しさを楽しめました。お客様からは、「写真で見るよりずっと迫力がある」「白大理石の輝きに圧倒された」「一生に一度は訪れたいと思っていた場所に来られて感動した」といった声が多く聞かれました。タージ・マハルは、愛と記憶が形となった世界遺産。特別な時間を皆様と共有できました。

世界の至宝、タージ・マハルの正面
色々な角度から楽しみます
大理石に刻まれた精緻な象嵌細工
完璧な左右対称の庭園

ムガール建築の繊細な宝石、イティマドウッダウラー廟

世界遺産イティマドウッダウラー廟は、ムガール帝国の宰相ミールザー・ギヤース・ベグ(通称イティマドウッダウラー)のために、1622年に建てられた霊廟です。ムガール建築の中でも「小さなタージ・マハル」と称され、その繊細で緻密な装飾が特に有名です。庭園内に静かに佇む廟は、四分割されたチャールバーグ式庭園の中心に位置し、ムガール時代の庭園文化の粋を感じさせます。ムガール建築の奥深さを改めて実感する貴重な体験となりました。

ムガール建築の宝石とも称される霊廟の全景
美しい象嵌細工が施された墓石が静かに佇む内部空間

彩豊かなスパイスの世界、インド料理の魅力を堪能

旅を通してさまざまなインド料理を味わいましたが、どの地域でもスパイスの香りと素材の組み合わせが巧みで、同じ「カレー」という名前でも土地や調理法によってまったく違う味に出会えることが印象的でした。バターチキンやダール、季節の野菜のカレーなど定番料理はもちろん、ふんわり焼き上げられたナンやチャパティと合わせることで、より一層奥深い味を楽しめました。辛さは控えめに調整されていて、「思った以上に食べやすい」「スパイスの香りが豊かで美味しい」と好評。食後のグラブジャムンやクルフィなどのインドスイーツも、旅の合間にほっと一息つける存在でした。

ターリーセット
インド伝統氷菓「クルフィ」。カルダモン、ピスタチオ等のスパイスを加えた味付け
インドのデザート「ラスグッラ」。カスタードソースをクリームにかけていただきます
世界一甘いデザート「グラブジャムン」。別名ドーナツの砂糖漬け

デリーの名店「インディアンアクセント」にて贅沢な昼食を堪能

旅の最後には、「アジアのベストレストラン50」にも選定されるデリーの 「インディアンアクセント」 にて特別な昼食をご用意しました。提供される料理はどれも繊細で、見た目にも美しく、スパイスの香りと素材の持ち味が巧みに引き出されています。前菜からデザートまで一品一品が洗練されていて、旅の余韻を感じながら楽しむ特別な時間となり、インド料理の奥深さと新しい可能性を感じられる体験となりました。

前菜3種
ソフトシェルクラブ・マスタードココナッツソース
スパイス風味のコンフィダック・ポップコーンソース
インド風ラムの餃子
可愛らしい器に入ったオレンジのシャーベット

歴史・文化・食を余すところなく堪能でき、多くの感動と新たな発見にあふれた時間となりました。今回ご紹介したコースのほかにも、多彩なインドのツアーをご用意しております。まだインドをお訪れたことがないお客様は、ぜひこの機会にご検討ください。

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