【海外】帰国しました。添乗員レポート

【海外】帰国しました。添乗員レポート
2025年04月30日
【帰国レポート】サラワク王国探訪の旅 6日間
<3月30日発 添乗員:東京支店 吉田 義和>
<3月30日発 添乗員:東京支店 吉田 義和>
「サラワク王国」という名はあまり聞きなれない名前かもしれませんが、かつてボルネオ島北部にあったイギリス人を国王とする王国で、1846年から1946年まで、100年3代にわたり続いた東南アジアの白人王国です。昨年8月に視察に赴き、今回添乗で18名のお客様とともに再訪する機会をいただきました。
ハリラヤで盛りあがるサラワクへ
サラワク王国は現在マレーシアの一部サラワク州となっています。この地域はイスラム教のマレー人、キリスト教の先住民族、仏教の中華系住民など様々な宗教、民族が混在している地域です。今回の出発日は3月30日、この日はちょうどラマダン(断食月)が明ける日(ハリラヤ)ということで、町全体がお祭り騒ぎ。断食明けの24時には盛大な花火が上がっていました。以降2日間は祝日ということで、多くの市民が休暇を楽しむ様子も見ることができました。


マルゲリータ砦では祝いのクッキーをいただきました
豊かな自然と野生動物
サラワクの中心の町クチンに4連泊し、まずは郊外の見どころへ。最初に訪れたセメンゴ・ワイルドライフ・パークは、東京ドーム130個分という広大な敷地で28頭のオランウータンを保護している施設です。半野生のため、必ず見られるとは限らない中、森を探すこと約30分。今回は2頭の野生のオランウータンの姿を間近で観察できました。彼らが器用に足を使ってバナナを食べる様子や、異なるファミリーに属する個体同士が適度な距離を保って生活する習性なども観察することができ、まずは一安心でした。

先住民族の伝統と暮らし
次に訪れたのがインドネシアとの国境にも近いアナ・ライス村です。ここでは先住民族ビダユ族の伝統的な生活様式に触れることができました。約1,000人が暮らす110軒ほどの家々は、高床式の長屋として連なっており、竹の床の通路によって村全体が結ばれています。この構造は、農耕生活における共同作業の必要性から生まれたと言われています。村の中央には首狩りの歴史を伝える首堂が保存されています。かつての首狩りは部族抗争の象徴であると同時に、成人の通過儀礼としての意味も持っていました。今も頭蓋骨が安置されていましたが、現在の彼らはほとんどがキリスト教徒。郊外の村にまでヨーロッパの影響が入っていることが感じられました。日本人の団体は珍しいと、村の入口ではビダユ族の伝統舞踊で歓迎してくれました。

サラワク王国の歴史を感じる街歩き
4連泊したクチンの町は、サラワク王国の白人王ブルック王朝による独自の王国の都として栄えた特異な歴史を持つ地域です。クチンのウォーターフロント地域には19世紀に建設されたマルガリータ砦やスクエア・タワー、オールド・コート・ハウスなど、英国植民地時代の建造物が数多く残されています。かと思えば、その隣にはチャイナタウンやマレーのショップハウスが並ぶなど、町の造りか多民族文化が感じられました。中華街では名産のサラワクコーヒーのショップを覗いたり、中華風の麺料理クエチャップを試食したりと、思い思いに楽しみました。


現地の食文化
サラワクの食文化も非常に特徴的です。ビダユ族の伝統料理である竹筒で蒸し焼きにしたバンブーチキンや、キャッサバの葉の炒め物、発酵ドリアンの料理など、独特の味わいを持つ料理を体験できました。また、4回の朝食のうち1回は地元で人気の食堂に出かけ、「神の朝食」と呼ばれるサラワク・ラクサを味わいました。シンガポールやマレー半島などで人気の麺料理ラクサですが、サラワクのラクサは胡椒の効いたスープが特徴でやみつきになると好評でした。

サラワク、クチンはアジア各地の町の中でも徒歩で回りやすく、民族共生の文化を知ることができる面白い町でした。
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