風光明媚な三陸海岸の大自然と、民話の故郷遠野へ

陸前（宮城県）、陸中（岩手県）、陸奥（青森県）にまたがることから「三陸」と命名された、三陸海岸。600キロにも及ぶ美しい海岸線は、国内で最も長いリアス式海岸と言われます。海に迫る岩山と海が造り上げたこの三陸海岸の絶景を、三陸鉄道、バス、遊覧船からご覧いただきます。それでも見尽くすことができない三陸の魅力をお楽しみください。

震災からの復興を果たした、沿線の町も訪問

東日本大震災から2026年で15年。被害に見舞われた三陸海岸の町々は、ほぼ復興を果たし元気を取り戻してきました。防潮堤によって町の景観は変わりましたが、町には活気が戻りつつあります。復興の象徴「奇跡の一本松」のある陸前高田には、震災の記憶を忘れずに、今後の役に立てようという思いを込めた「津波伝承館」も完成。力強くさらなる復興を続ける地元の人々の願いが伝わってくるようです。田老の震災遺構や、山火事で被害を受けた大船渡なども訪問。今も復興に向けて進んでいる町へも訪問し、地元の復興の役に立てればと思っております。

三陸を代表する民俗芸能「末角（まっかく）神楽」

三陸のもう一つの魅力に、各地に残った民俗芸能があります。険しい山々が海に迫り、かつては隣の町に行くにも交通が不便だったことで、その地域独特の文化が生まれたといわれます。これらの民俗芸能は今も地元の神事の一つとなっているため、なかなか観光で見ることができませんでした。そんななか、地元の皆様にお願いし、宮古市に残る末角（まっかく）神楽を披露いただけることとなりました。通常は、加茂神社、早池峰（はやちね）新山神社に大漁成就、海上安全祈願を祈るために奉納される神楽です。この機会にぜひご覧ください。

食事やホテルにもこだわりました

ホテルの少ない三陸海岸で、宿泊ホテルにもこだわりました。大船渡の「大船渡温泉」、田野畑の「羅賀荘」ともに、三陸海岸を望む風光明媚なホテルです。そして、浄土ヶ浜では三陸を代表する「浄土ヶ浜パークホテル」に宿泊。お部屋、お食事ともにお楽しみいただけるホテルです。

車窓を眺めながら駅弁を食べるのは、鉄道の旅の大きな魅力です。駅売りのお弁当もいいですが、より新鮮なものを味わっていただけるように、釜石駅にて料亭「幸楼」にお願いし、できたての海鮮弁当を積み込みます。どうぞお楽しみに。

民話の故郷、遠野では語り部、ふるさと体験を

旅の最後は三陸海岸から離れ、日本の原風景ともいうべき農村風景が広がる遠野へ。伝統的な住宅「曲がり家」が保存されているふるさと村を訪ね、地元の方々のおもてなしを楽しみます。地元に伝わる「遠野神楽」の上演や、「語り部」による民話の披露、そして、郷土の伝統料理の昼食をご用意しました。忘れかけていた日本の懐かしい故郷を思い出す、心温まるひとときです。