視察レポート

視察レポート
2025年12月08日
【視察レポート】飛鳥Ⅲ 乗船体験レポート
<2025年11月26日(火)~11月28日(金) 視察者:東京支店 矢澤高宜/大阪支店 信濃貴宣>
<2025年11月26日(火)~11月28日(金) 視察者:東京支店 矢澤高宜/大阪支店 信濃貴宣>
晩秋の青空に映える白く輝く船体、蒲郡港から横浜港まで2泊3日の船旅を体験
7月に初就航した「飛鳥Ⅲ」に乗船する機会をいただきました。今回の乗船地は、愛知県の蒲郡(がまごおり)。穏やかな三河湾を前に、就航間もない純白の「飛鳥Ⅲ」が秋空に映え、ひときわ美しく輝いていました。
飛鳥Ⅲの船体は「飛鳥Ⅱ」とほぼ同じ大きさで、全長230m・全幅29.8m・総トン数52,265トン。デッキ数は13デッキと1層増え、より現代的で快適な造りになっていますが、外観は従来の優雅な雰囲気をしっかりと受け継いでいます。
胸を高鳴らせながら乗船し、まず向かったのはデッキ5のレセプション「アスカプラザ」。3層吹き抜けのアトリウムには、人間国宝・室瀬和美氏(飛鳥Ⅲを飾る7人の芸術家のひとり)による高さ9m・幅3mの世界最大級の漆芸作品が堂々と展示されており、その迫力と美しさに思わず息を呑みました。12月8日から添乗で再度飛鳥Ⅲに乗船を予定していますが、この内装を眺め、お客様への案内がいっそう楽しみになりました。


次世代に繋げていく船旅は、伝統も大切に受け継いでいます
「次世代に繋げていく船旅」をコンセプトに掲げる飛鳥Ⅲ。船内には最新の設備が揃い、乗船してすぐに「新しい船に乗った」という実感が湧いてきます。客室に入ってまず感じたのは、清潔感のある広々とした空間。全室にバルコニーが付いているため、思わず我々もバルコニーから海を眺め、ゆったりとした時間を味わいました。

客室内にはドリンク類が充実していて、コーヒー、お茶、ミネラルウォーターはもちろん、ジュースからワインまで揃っています。机にはタブレットが備え付けられており、これこそ「次世代の船らしさ」を象徴している設備だと感じました。操作は比較的わかりやすいので、機械が苦手な方でもご安心ください。弊社のコースでは、添乗員が使い方を丁寧にサポートいたします。
近年は環境への配慮からペーパーレス化が進んでいますが、飛鳥Ⅲも同じくデジタル化を積極的に取り入れています。翌日の予定や船内情報は、基本的にタブレットで確認する仕組みです。ですが紙でないと理解しづらい方もいらっしゃる点はしっかりと考慮されており、ご希望の方には紙面でのスケジュールも用意してくれるとのこと。この柔軟さも、飛鳥Ⅲならではのホスピタリティだと感じました。
客室をよく見ると、ドアの内側に「指はさみ防止用ネット」が付いていたり、客室トラブルでスタッフを呼ぶと、入室の際に靴を脱いで上がるなど、随所にきめ細かな心配りが見受けられます。お話を伺うと、こうした作法や姿勢は初代「飛鳥」以来、代々受け継がれてきた伝統とのこと。新しさだけでなく、長年の「おもてなしの精神」がしっかり継承されていることに感心しました。







飛鳥Ⅲの船内探検(デッキ5、6)
客室を出て、さっそく船内を歩いてみました。まず向かったのはデッキ5の「アスカプラザ」。そこから船尾側へ進むと、メインダイニングの「フォーシーズンズ」があります。ここではアラカルト料理を中心に、日替わりのセットメニューも楽しめるとのことで、毎日の食事にワクワク感が広がります。レストランの入り口には、船内を彩る「7人の芸術家」のひとり、田村能里子さんの作品「四季のミューズ」が掲げられ、優雅な雰囲気でゲストを迎えてくれます。


フォーシーズンズ脇の階段を上がりデッキ6へ移動すると、左舷後方には割烹料理の「海彦」があります。店名の銘板を揮毫したのは、NHK大河ドラマ『平清盛』などの題字で知られる書家・金澤翔子さん。店内奥の座敷には、この船のために書かれたオリジナル作品も飾られており、心が落ち着く和の空間になっています。
さらに奥へ進むと、フレンチレストラン「ノブレス」があり、平松礼二さんの睡蓮をはじめとする絵画が優雅な空気をつくっています。左舷後方にはイタリアンレストラン「アルマーレ」があり、千住博さんによる滝のフレスコ画が、まるで本物の水の流れを見ているような迫力で出迎えてくれます。

このように、船内の随所には7人の芸術家の作品が散りばめられ、さらに廊下には公募で集められた120点以上のアートが展示されています。スタッフによると、飛鳥Ⅲに飾られている作品は、飛鳥時代に編まれた「万葉集」をコンセプトに選定されているとのこと。日本の伝統文化や芸術を「次世代に繋いでゆく」という飛鳥Ⅲの理念が、アートという形でも表現されているのだと実感しました。




なお、船内には飛鳥Ⅲが寄港した港のプレートが壁に飾られているとことがあり、ドイツからはるばる日本まで就航した際に訪れた港のプレートもあり初就航までの物語を知ることができます。

飛鳥Ⅲの船内探検(デッキ11、12)
次はエレベーターで一気にデッキ11へ向かいました。ここにはビュッフェレストラン「エムスガーデン」があり、右舷側は夕食時のみグリルレストラン「パペンブルク」がオープンします。スタッフに伺ったところ、これらレストランの名前は、飛鳥Ⅲがパペンブルクの造船所で建造されたあと、2025年3月2日にエムス川を通ってドイツの造船所から海へ回航されたことに由来しているそうです。船の物語を感じさせる、素敵なネーミングです。さて、話を戻しましてエムスガーデンでは朝食時に、スタッフがパンを配っており、いただいてみると、ふんわりと温められていて思わず感動しました。


デッキ中央の「アルバトロスプール」の脇を抜け、前方へ歩くと「ビスタラウンジ」に到着。日中は大海原を眺めながらゆったりと座れる特等席で、夜になると心地よいピアノ演奏が流れ、優雅なひとときを過ごせます。


印象に残ったのは、ラウンジ奥のカフェで体験できる「コーヒー豆挽き体験」です。自分の手で豆を挽き、香りが立つ中でいただく一杯は格別。ツアーではぜひお客様にご紹介したい魅力の一つです。

続いてデッキ12へ。前方には大展望の「グランドスパ」があります(撮影不可ですが、本当に広々としています)。サウナに加え、露天風呂があるのも日本船ならではの魅力。夜の入浴はもちろん、日中の明るい海を眺めながらのひとときは、ここでしか味わえない特別な時間です。デッキ12の中央には「リンクス」があり、ゴルフの打ちっぱなしを楽しめます。さらに「アスカフィールド」では、3オン3バスケットやテニスなどのスポーツも可能で、船内生活にアクティブな楽しみが加わります。


最後に、とっておきの場所をご紹介します。デッキ12の最後方にある「スカイテラス」のベンチです。ここは風も遮られ、人も少なく、まるで秘密の隠れ家のような空間。静かに海を眺めたいときにおすすめの場所です。

来週から弊社で初の飛鳥Ⅲの旅が始まります。1月発ツアーもありますので、またご報告いたします。

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