【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2025年07月25日

【帰国レポート】アンドラ公国と美しきピレネー山麓の旅

〈2025年7月16日(水)~7月25日(金) 10日間 添乗員:稲田裕子〉

スペインとフランスの天然の国境であるピレネー山脈を巡る旅に行ってまいりました。バルセロナに到着してからバスで約3時間、アンドラ公国の首都アンドラ・ラ・ベリャに到着です。日本の金沢市くらいのサイズの公国はヨーロッパでも5番目に小さく、空港もなければ鉄道も走っていないのです。そんなアンドラから旅は始まり、フランス側、スペイン側とピレネーの美しい風景と素朴な村々を巡ってきました。

谷間に佇むアンドラ公国の首都アンドラ・ラ・ベリャ

素朴な味わいのあるロマネスク様式の教会

イベリア半島がイスラム勢力の支配下に入った8世紀以降、キリスト教勢力はイスラム教徒を駆逐しようと躍起になります。一家族でも暮らしていたら聖堂を建てた! といわれるほど多くの聖堂がピレネー山脈の村々に建設され、重厚感あるロマネスク様式の教会内部には絵本のように鮮やかなフレスコ画が描かれました。19世紀末から20世紀にかけて多くのフレスコ画が失われてしまいましたが、現在はプロジェクションマッピングを駆使しながら往時の姿を見せてもらうことができます。

首都、アンドラ・ラ・ベリャを見下ろす山腹に位置するミゲル教会
コロンバ教会。聖堂のサイズに不釣り合いに高い鐘楼は、見張り塔の役割も果たしていたからです
紆余曲折を経てアンドラに帰ってきたエステベ教会のフレスコ画。「裏切り者ユダによる接吻」です
こちらもエステベ教会のフレスコ画。イエスのむち打ちのシーンが描かれています

風光明媚なフレンチピレネーを訪問

フランス側のピレネーは国立公園に指定されていて、スペイン側の国立公園とあわせて、ユネスコの世界遺産にも登録されています。ポン・デ・エスパーニャではゴンドラとチェアリフトを乗り継いだ後、コバルトブルーの水をたたえたゴーブ湖まで散策をしました。そして標高2877ⅿのピック・ドゥ・ミディ展望台へは、ゴンドラを乗り継ぎ15分ほどで到達です。目まぐるしく変わる天気もピレネー山脈ならではの風景です。

ピレネー山脈にいくつもある氷河湖の中で最大規模のゴーブ湖。湖畔のハイキングも楽しめます
セリ科の一種「エリンジウム・ブルガティ」、別名ピレネー青アザミもご覧いただけました
ピック・ドゥ・ミディ展望台。北の空は雲の中!
同じくピック・ドゥ・ミディ展望台。南側は山々がきれいに見えました

ヨーロッパで最も高い地点を走る登山列車「アルトゥースト号」に乗車

ルルドからツール・ド・フランスのコースとしても有名なオービスク峠を越えてファブレージュへ。ここからゴンドラに乗り、登山列車の駅へ上がります。平均標高2000ⅿ地点を走るアルトゥースト号は、ダムを建設する資材を運ぶために1924年に敷設され、1932年からは観光鉄道として人気を博しています。

ピレネーの雄大な山を見ながら約1時間の列車の旅。某テレビ番組でも取り上げられたことがあります
終着のアルトゥースト湖駅に到着すると、ダム湖まで歩いていくこともできます(山登りですが…)
お天気に恵まれ、とても美しい景色を眺めることができました。湖畔でのピクニックランチも最高です

スペイン側ピレネーに残る素朴な村とロマネスク様式の教会

今回はボルターニャに宿泊をして、アインサとトルラという中世の雰囲気を残す村、そしてボイ谷に残るロマネスクの教会にご案内しました。ボイ谷には11世紀から13世紀にかけて建造されたロマネスク様式の教会が9つ残っており、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。石造りの重厚な建物が青空に映えて、どこを撮っても絵になる場所ばかりでした。

アインサの町に残るサンタ・マリア教会
こちらもアインサの村。かつての職人街を散策しました
「塔」が多く建っていたことから、塔の町「トルラ」と名付けられたそうです。奥に見える山はオルデサ渓谷への入り口です
険しいピレネーの山中に残る石造りのロマネスク教会たち。ボイ谷の「サン・ジョアン・デ・ボイ教会」
初期ロマネスクは筆致も色彩も素朴です。「聖ステファノの殉教」を描いています
こちらは「サンタ・マリア教会」のアプスに描かれた聖母子と東方三賢人
サン・クレメンス教会のアプスに描かれたイエス・キリストと四人の福音書書記

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