【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2025年03月14日

【帰国レポート】アブシンベル・光の奇跡とエジプト・バス大周遊の旅 15日間

<2月16日発 添乗員・東京支店 笹島侑弥>

<2025年2月16日(日)~3月2日(日) 15日間 添乗員:東京支店 笹島 侑弥>

エジプト大周遊の旅はその名の通り、ナイル川に沿ってエジプトを北から南まで網羅する旅です。エジプトでは見どころを絞れば6日間、ゆっくりペースで行っても10日間というツアーがほとんどですが、あえて15日間をかけて、ルクソール~カイロという観光客がほとんど訪れないエリアにまで足を延ばしてきました。それに加えてこの旅では、年に2回しか見られないアブシンベル神殿の「光の奇跡(ラムセスデイ)」にも立ち会うことができました。見どころたくさんのエジプト大周遊の旅。その様子をお伝えします。

ツアーのハイライト「アブシンベル神殿の光の奇跡」

古代エジプト第19王朝ラムセス2世によって築かれたのがアブシンベル神殿です。南部のヌビア人たちに王国の力を示すために建てられたからか、正面に並ぶ4体の座像からは威圧感さえ覚えます。元々ナイル川沿いにあったこの神殿は、アスワン・ハイダム計画によって水没の危機に瀕し、ユネスコの協力で今の位置に移転されました。そんな神殿をより神秘的な存在とするのが、年に2回(2月22日と10月22日)にだけ見られる光の奇跡です。遥か東の砂漠から朝日が射し込み、ちょうどこの日にだけ神殿最奥の至聖所に光を届ける様子は、古代エジプトの天文技術・建築技術の高さを実感するとともに、太陽を神と崇めた当時の人々に近づくことができる特別なイベントです。

世界中の観光客がこの光景を一目見ようと、当日はまさしくお祭り騒ぎの大混雑でした。我々も深夜から神殿で列に並び、6時頃、日の出と同時にその様子を見ることができました。ほんの10秒程度の観賞でしたが、しっかりと目に焼き付けてきました。

夜の間に行列に並びます。アブシンベル神殿の前はお祭り特有の熱気に包まれていました
朝6時、東の空が赤くなってくると、神殿内の照明が落とされます
至聖所の様子(会場外のライブカメラより)
夜、あらためて神殿へ。「音と光のショー」を観賞します

ナイル中・下流域の知られざる見どころへご案内

ナイル中流のハイライトと言えばルクソールがよく知られていますが、そこから北のエリアを訪れる観光客は多くありません。距離が遠くどうしても移動に時間がかかってしまうエリアではありますが、バスをうまく利用し、ルクソールに勝るとも劣らない、魅力ある遺跡の数々を巡ってまいりました。このエリアの遺跡でも特に美しい色彩が残っているのが、デンデラにあるハトホル神殿。音楽と美の女神ハトホルを祀ったプトレマイオス朝時代の神殿で、ほぼ完全に残っている列柱室や壁面の色彩は、完成当時の神殿の様子を想像するには十分な美しさです。

列柱室の様子。色鮮やかな天井画とハトホル柱が見られます
オシリスの物語が彫られた特別な部屋もありました
オシリス復活のまさしくその瞬間を描いたレリーフ

もうひとつご紹介したいのは、一代限りの幻の都テル・エル・アマルナ。第19王朝のアメンホテプ4世(アクエンアテン)によって、それまでの多神教からアテン神を信仰する一神教への宗教改革が断行され、都はテーベとメンフィスの中間に位置するこの地に遷都されました。荘厳な神殿や王墓が築かれましたが改革はうまくいかず、ファラオの理想郷はわずか10年で夢と散りました。そんな儚いテル・エル・アマルナですが、約3000年にわたって様式が変わらないエジプト美術の中で「アマルナ美術」という新たな美術スタイルを生み出した、エジプト史の中で重要な場所でもあります。

廃墟となったアテン神殿。まさしく「兵どもが夢のあと」
山中に築かれたアメンホテプ4世(アクエンアテン)の地下墳墓で発見されたレリーフ。動物たちが生き生きと描かれています
異形の神アテン神。その姿は無数の手が伸びた太陽の形で表されます

他にもこの旅ならでは訪問地がたくさんありました

第11王朝時代の地方豪族の墓(ミニヤ)。ファラオの墓では見られない、自由なスタイルの壁画が見られます。写真はレスリングの様子
税金を払わない市民を痛めつけている様子まで描かれます(ミニヤ)
当初美しい四角錐で完成した真正ピラミッドは、後の時代に外装が剥がれ落ちてしまいました(メイドゥーム)
観光バスが珍しいのか、行く先々で子どもたちが手を振ってくれます(アビドス付近)

エジプトが地中海と出会った町、アレキサンドリアへ

エジプト最北の都市アレキサンドリアも通常のエジプトツアーでは訪問しないことが多い場所のひとつですが、滞在して巡るべき、魅力ある町です。アレキサンドリアはその名の通り、古代マケドニアのアレキサンダー大王によって建設され、以降エジプトの都として、そしてヘレニズム都市の最前線として発展してきました。そんな中で古代エジプト文化は地中海文明と緩やかに交じり合い、ギリシャ風のエジプト美術やローマの遺跡などが見られるようになります。ツアーではアレキサンドリアに2連泊し、ゆとりある行程の中でじっくりと観光いたしました。

世界の七不思議に数えられる「ファロス島の大灯台」。14世紀には完全に崩壊し、イスラム時代に要塞に生まれ変わりました
ギリシャ時代のカタコンベ。内部はエジプト風のレリーフで彩られています
ディオクレティアヌス時代に建てられたといわれる神殿の跡地には「ポンペイの柱」という遺構だけが残されています
初期キリスト教の巡礼地として世界遺産に登録されるアブ・メナは現在は廃墟となっており、付近の修道院が聖地の役割を果たしています

2025年夏も募集中。エジプトの旅

2025年7月。いよいよギザでプレオープン中の大エジプト博物館が、正式にオープンするとの知らせがありました。本格開業に先立ち、さっそくエジプトの旅を発表いたしました。今回ご紹介したナイル中~下流域を含むクルーズの旅もございますので、ぜひ下記のリンクからご覧ください。

新発表!2025年夏エジプトの旅 ツアー詳細はこちら

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