町並み百選

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2021年04月08日

牛に引かれて善光寺参り 信州・長野の町並み

プランニング事業本部 吉田義和

「牛に引かれて善光寺参り」という言葉をご存じの方も多いはず。かつて信心のない人物がさらしていた布をひっかけた牛を追っているうち、善光寺に着いて改心した。という伝説から生まれたことわざです。四方を山に囲まれた信州の善光寺平。山間の僅かな平地に鎮座する善光寺は、実は日本最古の仏像を祀る日本有数の格式高い寺院です。552年、仏教伝来の折に百済から伝わった「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」を本尊とし、1400年に渡りこの地で人々を見守ってきました。現在、長野県の県庁所在地として町が発展した今も、長野市の中央で存在感を放っています。今回は、風光明媚な長野の町をご紹介します。

善光寺の門前町から中部地方の中心となった長野

長野県の県庁所在地である長野ですが、町の規模自体はそれほど大きくありません。1997年10月、翌年の長野オリンピック開催にあわせて長野新幹線が開業されるまでは碓氷峠越えでも有名な信越本線で関東地方とつながっており、空港もなかったため東京~長野は3時間程度と「東京から所要時間で最も遠い県庁所在地」とも言われていました。2015年に金沢まで北陸新幹線が開通したことで北陸と東京を結ぶ中継都市として発展を遂げ始めています。多くの県庁所在地は江戸時代の藩の中心として「城下町」であることが多く町の中心には「城」がありますが、長野は前述したように善光寺の門前町。町の中心にはかつての参道が真っすぐに延び、人々を善光寺へと誘います。

今週末の4月10日(土)に、これからの長野のシンボルとなる施設がオープンします。「長野県立美術館」です。かつての長野県信濃美術館を全面リニューアル。東山魁夷館のみ先行オープンしており、弊社のツアーでも立ち寄っいましたが、ついに全面オープンとなります。オープン完成記念として東京藝術大学が研究を進めるクローン文化財展を開催。今年11月からは美術館のメインである東山魁夷作品のなかでも記念碑的大作「唐招提寺御影堂障壁画展」が開催されます。善光寺に隣接した便利な立地ですので、長野にお立ち寄りの際はぜひお見逃しなく。

日本最古の仏像を本尊とする善光寺は珍しく「宗派を問わない」寺院として信仰を集めます。

参拝客で賑わう善光寺の参道。石畳は江戸時代に過って息子を殺してしまった大竹屋平兵衛が懺悔のために7777枚を寄進したという伝説が残ります。
4月10日にオープンする長野県立美術館
東山魁夷の代表作「緑響く」をはじめ、定期的に展示替えがある東山魁夷館は必見

真田家ゆかりの城下町 松代

長野は門前町と書きましたが、同じ長野市にも城下町は残っています。長野市街から郊外へ30分。長野インター近くにある町松代(まつしろ)です。現在は小さな町となっていますが、江戸時代は松本7万石、飯田5万5千石に対し10万石と、信州では最も大きな藩の中心でした。真田幸村らを輩出した真田家が治めたことでも知られ、現在でも松代城跡や藩校の跡などが残り、真田家の六文銭をテーマとした観光を楽しむこともできます。江戸末期、幕末の志士たちを育てた吉田松陰の師、佐久間象山も松代出身。本人を祀る象山神社も残ります。松代の山中に残る巨大な防空壕も見どころ。ここは松代大本営跡と言って、太平洋戦争末期に本土決戦に備え、大本営設置の準備がされた場所です。結局移転することなく終戦を迎えますが、ここ松代が日本の中心として戦争の命運を握る可能性もあった、という歴史的な場所です。

江戸時代の町並み風情が残る松代。
信州地方最大の石高を誇った松代城

東山魁夷の世界を垣間見る 信州の自然をグランピングで

東山魁夷が信州の自然の美しさに魅せられたのは東京芸術学校(現東京藝術大学)1年生の時、友人とテントを担いで訪れた御嶽山のときと言われています。依頼信州各地で風景画を描き、代表作である「緑響く」(蓼科の御射鹿池)などを残しました。そんな信州の自然をゆっくりと満喫できるグランピングが昨年オープン。早速訪れて参りました。飯綱高原の湖畔に位置する「GLAMPROOK(グランルーク)飯綱高原」は、湖畔の大自然の中に快適なツインドームテントが並ぶ独特なつくり。テントに入るとベッドルームと外を眺めるリビングが独立したドームとなっており、お洒落なコテージのようです。食事や飲み物もオールインクルーシブ。温泉も併設され、大自然のなか、ホテルのような快適さで寛ぐことができます。朝夕の湖畔の景観や、天気によっては星空も。ぜひ東山魁夷が感じた信州の自然を体感いただきたいと思います。(宿泊ツアーは旅のひろば5月号で発表予定です。ご期待ください。)

大自然の中でも快適な滞在を楽しめるグランピングテント
内部は快適なベッドタイプの客室です。
朝夕の風景も格別です。
テントから望む霊仙寺湖と戸隠、黒姫

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