帰着しました。添乗員レポート

帰着しました。添乗員レポート

2021年01月22日

世界自然遺産 小笠原諸島・父島と母島の旅

2020年12月4日~12月9日 6日間 添乗員:東京支店 山田 周

<12/4出発・添乗員:山田周> 本土から南に約1000キロ離れた小笠原諸島へ行ってまいりました。

東京・竹芝港を午前11時に出港、快晴のなか、約370名の乗客を乗せた「おがさわら丸」に乗って東京湾をゆっくりと進み、レインボーブリッジ、お台場、アクアライン(海ほたる)、横浜みなとみらい、三浦半島、房総半島、伊豆半島を通過、外洋に出てからは夕刻、伊豆諸島の島々を右舷から眺めながら大海原を進み、翌朝には小笠原列島群を通過、定刻どおりの午前11時に小笠原諸島・父島の二見港に到着しました。

実に24時間もの長い船旅でしたが、航海の疲れは全く感じずに、空と海と大地、森が出会う楽園に到着した喜びが大きく勝りました。父島での滞在は3泊と限られたものでしたが、絶海の孤島「小笠原諸島」でしか見られない動植物が多く、帰ってきた今でも昨日のことのように目に浮かぶほど印象に残っています。

空と海、大地が出会う、父島の千尋岩(ハートロック)を船上より撮影。赤い岩肌がハートに見えます

小笠原諸島、東洋のガラパゴスの生命の不思議

小笠原諸島は約4800~4400万年前に火山の噴火によって誕生した海洋島で、陸続きになったことは一度もなく、太古の時代には溶岩台地に覆われ、生物が生息しない島でした。そこへ植物の種子が波や風に乗って島に漂着し、種子が芽吹いて、大地に生命が育まれ緑に覆われた島となり、飛来してきた鳥が定着し、閉ざされた世界の中で独自の進化を遂げていくこととなります。現在でも在来の陸上ほ乳類は固有種のオガサワラオオコウモリのみです。

ガラパゴス諸島と比較すると、観察できる動物、鳥の種類は少ないのですが、1年を通じて日中の気温が20度以下になることがほとんどなく、温暖な気候、太陽の光、豊富な降水量のおかげで一年中、花の姿が絶えません。

固有植物も多く、小笠原固有種タコノ木、マルハチ(樹木シダ)、色彩やかな花々が自生する森林生態系保護地域を散歩してきました。固有種以外にもユニークな生物が多く、日没後にはナイトツアー(16:30~18:30頃)も実施されているため、希望者の皆様と一緒に夜の小笠原の自然体験も楽しんでまいりました。

小笠原の固有種森林保護地域にて。左はタコノ木です

日没直後のナイトツアーでは海岸で大きなオカヤドカリ(固有種)、巨大なオガサワラオオコウモリ(固有種)がエサを求めて森から一斉に飛び立つ姿、気温が高く、湿度が高い日に出現する、緑の幻想的な光を放つグリーンペペ(ヤコウダケ)が観察できます。今回は幸運にもグリーンペペを観察する機会に恵まれました。

ナイトツアーにてオガサワラオオコウモリ観察
幻想的なグリーンペペ(ヤコウダケ)


ボニンブルーの海と海の生物と出会うボートクルーズ

透明度の高い「ボニン(小笠原 / 無人の意)ブルー」の海と海洋生物が豊富な小笠原諸島海域はダイビング、シュノーケリング、ホエールウォッチングの聖地です。日本のホエールウォッチングの発祥地は母島、2番目が父島です。

12月にはザトウクジラが小笠原諸島海域に子育てのためやってきます。私たちが到着した直後には父島では誰もクジラの姿は発見できていなかったのですが、今年は12月6日に初遭遇、私たちも2回目のボートクルーズで、わずかな時間でしたが観察することができました。

2種類のイルカ(ハシナガイルカ、バンドウイルカ)は通年、観察することができます。珊瑚の死骸などが堆積してできた天然記念物の南島は、11月から2月上旬まで植生回復期間のため上陸できませんが、海域の海の透明度は圧巻です。天候に恵まれたとは言い難い状況でしたが、それでもボニンブルーの海の色を感じることができました。

ボニンブルーの海の色も感じられました
ボートクルーズ中にイルカの群れに遭遇

また、北部の兄島海域公園のキャベツビーチは唯一、魚の餌付けが許されています。船の姿を発見すると色彩やかな魚たちがたくさん集まってきます。ツアー中に必ず、1回はご案内しているアクティビテイですが、クーポンを利用して2回ボートクルーズを楽しんだお客様もたくさんいらっしゃいました。

人口450人の小さな母島でダイナミックな自然にふれる

父島・二見港から南に約50キロ、ははじま丸に乗って約2時間で到着する小さな母島の日帰り観光にも行ってきました。母島には大戦前に2800人ほどの住民がいたそうですが、1944年に強制疎開令により退避を余儀なくされ、約20年間無人島となり、大戦後はアメリカ海軍の軍政下に入り、1968年6月26日にようやく日本に返還されました。

現在は沖港のある静沢集落の居住区に全島民約450人が生活しています。島を南北に縦断する一本道をドライブしながら、父島以上にダイナミックで荒々しい自然を感じながらの観光を楽しみました。父島同様、この島にも固有種の植物、鳥、昆虫が多く生息しています。

在来種だけでなく移入動物、植物も生息し、なかでも脅威となっているのは、米国からの外来動物のグリーンアノール(緑のトカゲ)です。固有種の昆虫を食い尽くすことで害獣に指定されています。絶滅危惧種のオガサワラシジミ(蝶)は残念ながら、ここ2年間姿が見られなくなってしまいました。

絶滅危惧種の蝶を守るフェンス
固有種の森林を守る保護プログラムを学ぶ

母島の固有種を守るために在来種の駆除活動に取り組みなどを学びながら、わずか2時間半ほどの短い時間の観光でしたが、大変、心に残る体験でした。

3泊4日の時間はあっという間に過ぎ、いよいよ小笠原諸島を出港する時刻に港には多くの島民の人々が見送りにきてくれました。またいつの日か小笠原諸島に来なければという気持ちを後に、東京へ戻ることになりました。小笠原諸島は1年を通じて温暖で海、空、大地、森、生命を感じられる楽園です。
皆様もぜひ、小笠原諸島を訪れてみてください。

父島出航 恒例の島の人々のお見送り
いつの日かまた!

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