2018年6月11日更新

ウズベキスタン最南端の知られざる古代都市テルメズ

本社 編集部
芦原 拓
Ashihara Taku

ワールド航空では2018年も春に続いて、8月から10月にかけて、サマルカンド直行便のツアーを設定しています。10月には関空、中部、福岡に続き、新千歳空港にもサマルカンド直行便の就航が決まりました。これに合わせて設定した、追加の新コースでは、ウズベキスタン南部の町テルメズに連泊します。それに先立ち、『WORLD旅のひろば』編集部の芦原がウズベキスタンを視察しました。
テルメズはアレキサンダー大王や玄奘三蔵ら数多の歴史的人物が訪れ、 ヘレニズム、仏教やイスラムなど、様々な文化が往来した場所。 現在はどんな光景が広がっているのでしょうか。



アフガンの大地は、驚くほど静かで、穏やかでした
 
カフテル・テパ城塞から緑豊かなアフガニスタンの大地を望む

ウズベキスタンといえば、国旗にあしらわれた青と緑に象徴される、水や木々に恵まれたオアシス国家で、サマルカンドのような隊商都市が有名ですが、こうしたイメージとは異なる、ガイドブックに掲載されていない、されど見どころが豊富な町があります。そのひとつが今回、ご紹介するテルメズです。テルメズは、ウズベキスタン最南部にあるスルハンダリヤ州の州都で、大河アムダリヤを隔ててアフガニスタンに接しています。現在はイスラム教の中心都市のひとつですが、町の起源は2500年前に遡り、様々な文化が交差した歴史を持ちます。

紀元前3世紀頃にアレキサンダー大王がこの地を訪れ、ギリシャ人たちが築いたバクトリア王国の一部として、歴史の表舞台に登場します。天竺から中国に至る仏教伝播の道の途上に位置し、1~3世紀頃のクシャーナ朝時代には、ギリシャ人のヘレニズム文化と仏教文化が融合して、見事なガンダーラ芸術が花開きました。日本でも信仰される仏像の起源のひとつがここにあるといわれます。
カンプル・テパ城塞
こうした文明交差の面影が感じられる遺跡の数々が見どころです。なかでも印象的だったのは、古代バクトリア王国時代に建てられたとされるカンプル・テパ城塞です。アレキサンダー大王や玄奘三蔵、ティムールら数多の英傑たちが足を踏み入れたであろう、歴史の重みを感じながら荒れ果てた敷地内を歩くと、敷地の外に緑萌える壮大な田園地帯が広がるのが見えました。アムダリヤ川の先は、アフガニススタンの大地でした。埃っぽい風を受けて、静かで穏やかな風景を眺めながら、川の向こう側に平和が訪れ、そのとき再びこの地を訪れ、国境を超えられるように、と願いました。
 
仏教遺跡ファヤズ・テパ
<主要な遺跡>
カンプル・テパ城塞(紀元前3世紀)
紀元前3世紀にアレキサンダー大王がこの地を訪れ、テルメズはその従者たちが築いたバクトリア王国の一部として初めて歴史に名を刻みました。

ファヤズ・テパ遺跡(1~2世紀) 
ヘレニズムと仏教が融合し、ガンダーラ芸術が花開いたクシャーナ朝時代の遺跡で、ドームの中には約1800年前の仏塔(ストゥーパ)が現存します。(右写真)
 
スルタン・サオダッド廟
キリク・クズ遺跡

キルク・キズ宮殿遺跡(9~14世紀)
40人の女性たちが暮らしていたとされる宮殿。敷地内は正方形の塀に囲まれ、女性たちが侵入してくる遊牧民を撃退したという伝説が残ります。(右)

スルタン・サオダッド廟(11~17世紀)

7世紀頃のアラブの侵入以降、法学者アル・ハキームをはじめ多くの聖人たちを輩出。現在はイスラム教の中心地で、イスラム建築も多くあります。(左)


ウズベキスタン最南端の、笑顔溢れる穏やかな町
テルメズで出会った女性
 歴史好きの方にとって堪らない町ではありますが、それ以上に、このテルメズを訪れて印象的だったのは、そこに暮らす人たちの屈託のない笑顔でした。カメラを構えれば、はにかみながら目を細める子どもたちもいれば、「友だちになろう」と、積極的に話しかけてくる人たちもいます。モスクを訪れれば、敬虔なイスラム教徒が静かに祈りを捧げており、安らかな気持ちで満たされました。町の雰囲気は平穏そのもので、往時の雰囲気をそのままとどめているようでした。
テルメズ周辺の渓谷地帯「鉄門」の風景

シャフリサブスからテルメズにかけての陸路の風景も忘れられません。一帯は「鉄門」と呼ばれる険しい峡谷地帯で、荒涼とした原野のなかに小さな家がぽつりと立っていたり、羊飼いがのんびりと放牧していたり、と、シルクロードらしい景色が広がっていました。玄奘三蔵もこの道を通ったと思うと、感慨もひとしおです。
テルメズとはギリシャ語で「暑い場所」を意味するそうです。夏は猛暑ですが、ツアーの設定時期である10月は日中平均気温が15度前後と、過ごしやすくなりますので、この機会にぜひ足を延ばしていただきたく思います。


 
考古学博物館 仏教関連の展示物
仏教関連の展示物が充実の博物館

スルハンダリヤ州の遺跡から発掘された様々な出土品を展示する考古学博物館も必見です。日本の仏教文化のルーツのひとつといわれる、クシャーナ朝時代の彫像をはじめ、仏教関連の展示物が充実しています。





 

大好評のサマルカンド特別直行便の旅を追加設定

ウズベキスタン航空のサマルカンド特別直行便の旅は3年目を迎えましたが、人気は衰えることなく、おかげさまで本年も、春、夏とご好評を頂戴しております。これを受けまして、新たに8月、10月に2出発日を設けました。 いずれも、ウズベキスタン観光省主催の特別プログラムで、民族舞踊や光のショーをお楽しみいただく「サマルカンドの夕べ」へご案内します。どうぞご検討ください。

<新設定コース①>「 サマルカンド滞在とタシケントの旅  8日間」の詳細はこちらから
【成田】8月21日(火)……¥218,000

<新設定コース② > 仏教遺跡テルメズも訪ねる ウズベキスタ」再訪の旅  8日間」の詳細はこちらから
【成田】10月16日(火)……¥265,000 【札幌】10月23日(火)……¥275,000

<日程追加 *赤字が追加  サマルカンド・ブハラ・ヒワの旅  8日間の詳細はこちらから
【成田】8月7日(火)、21日(火)、9月18日(火)、10月2日(火)、16日(火)……¥245,000
【関空】8月14日(火)、10月19日(金)
【中部】9月25日(火)
【福岡】10月9日(火)……¥255,000