2014年10月1日更新

中欧屈指の古都で、時間を忘れて芸術を愛でる

華麗なバロック様式が美しいドレスデン城。「歴史的緑の丸天井」は城内で、宝物館として一般公開されています。©Staatliche Kunstsammlungen Dresden
バロック様式のフラウエン・キルヒェ

 エルベ河畔の芸術の都ドレスデンへ
「歴史的緑の丸天井」で珠玉の展示品を堪能


チェコ北部からドイツ東部を流れ、北海へと注ぐエルベ川。その河畔に位置するドイツの古都ドレスデンは、中世に「ザクセン選帝候領」の都として繁栄し、その後18世紀前半に隆盛を極めました。

アウグスト強力王(アウグスト・デア・シュタルケ)の時代(在位1670〜1733年)を頂点として、街にはヨーロッパ中の有名建築家が呼ばれ、力強いバロック様式のツヴィンガー宮殿、フラウエン・キルヒェ(聖母教会)(※)などが築かれました。
なかでも往時の栄華を今に伝える象徴的な場所、それがドレスデン城内にある「歴史的緑の丸天井」です。

(※)フラウエン・キルヒェについて、『WORLD旅のひろば』2014年10月号』で特集ページを組んでいます。
  世界の古寺巡礼「復元されたバロックの大建築 フラウエン・キルヒェ(ドレスデン)」はこちらから

建物の歴史は古く、元は財宝や重要書類などを保管するために1550年頃につくられた保管庫でした。天井がアーチ形を組み合わせた姿をしており、建材の一部が緑色に塗られていたことから、「歴史的緑の丸天井」という名称が付いたようです。アウグスト強力王は、保管庫をバロック様式の豪華な展示室に改装させ、王家の財宝や工芸品を集めた博物館として貴族や賓客に公開しました。莫大な財力を象徴するかのような、豊富なコレクションの数々は、ヨーロッパ中に知れ渡り、王家の名前を各地へと知らしめることになったのです。

「歴史的緑の丸天井」の9つの部屋のうち3つの部屋は第二次世界大戦の爆撃で破壊されてしまいましたが、展示品はそれ以前に安全な場所に移されていたため、被害を免れました。そして東西ドイツ統一後、日本円にして約60億円もの巨費をかけて、修復・再建されていき、かつての栄光を伝える今日の姿に生まれ変わったのです。
 
ドレスデンの至宝「歴史的緑の丸天井」 ©Staatliche Kunstsammlungen Dresden
趣向を凝らした展示方法

館内では、アウグスト強力王が賓客に展示物を公開していた時代に近づけるために、こだわりの展示方法が採用されています。展示品は、ケースや陳列棚をほとんど使わずに、そのまま台やテーブルの上などに置かれているので、参観者は手が届くほどの距離で楽しむことができるのです。

9つの部屋には、約3000点もの豪華絢爛な宝物が展示されています。第1室は「琥珀の間」、第2室は「象牙の部屋」、そして白銀、金メッキ、金銀細工、宝石類……というように、それぞれ部屋の名称が付けられています。壁も展示品に合わせて大理石、鏡などに変わっているため、各部屋がひとつの芸術空間として成り立っているような印象です。
 
アルテ・マイスター絵画館 ©ドイツ政観
ドイツ屈指のコレクション アルテ・マイスター絵画館  

芸術の都ドレスデンには、質・量ともに世界有数のコレクションを誇るアルテ・マイスター絵画館があります。フェルメールの『手紙を読む女』と『遣り手婆(取り持ち女)』、ルーベンス『レダと白鳥』、レンブラント『ガニュメデスの誘拐』、クラナッハ『アダムとイブ』などなど……珠玉の名画の数々を目の当たりにすれば、当時のザクセン王家の財力と、芸術を見極めるその審美眼に、あらためてお気づきになることでしょう。  

絵画の中でも注目は、ルネッサンスの巨匠ラファエロが描いた『システィーナのマドンナ』。ラファエロが晩年に描いた最後の聖母マリア像であり、加筆修正されることなく、ラファエロ自身の手により完成させられた貴重な絵画です。聖シクストゥスと聖バルバラが両脇に描かれ、中央には聖母マリアが幼子イエス様を抱きかかえている、という絵の構図をご存知の方も多いことでしょう。また、マリア様の足下に描かれている、翼を持ち、頬杖をついた特徴的な2人の天使も人気を博しています。これまでもその「天使のイメージ」が様々な商品に使われてきました。

冬場であれば、絵画館の混雑も落ち着きますので、時間をかけて悠々とお楽しみいただけることでしょう。世界的に有名な絵画にじっくりと浸り、お気に入りの一枚を見つけてみてはいかがでしょうか。


               高級磁器の故郷マイセンを訪ねる
        開窯300年の歴史には、東洋の磁器に憧れた人々の想いが宿ります
エルベ川を見下ろすマイセン大聖堂とアルブレヒツ城
ツアーではマイセン磁器工房と博物館を見学
 します。今も職人が手作りで絵付けを行い、
 質の高い作品を世に送り出しています。
ドレスデンから30キロメートル西へ向かうと、磁器で名を馳せるマイセンの街が見えてきます。マイセンは、かつてドレスデンの富の源泉のひとつとして、大きな役割を果たしました。

大航海時代以来、西洋社会においての憧れのひとつだったのが、東洋からもたらされた磁器でした。当時の西洋の国々は固く、壊れにくい磁器を生産する技術が無く、各国が競って製造開発に乗り出していきました。

アウグスト強力王も磁器の開発に力を入れたひとりです。彼は、マイセンのアルブレヒト城の中に「マイセン磁器製作所」を設立し、錬金術師(当時の科学者)ベドガーに製造を命じました。

 


このとき、製造方法の秘密が外部に漏れないように厳重な体制が敷かれました。その厳しさは、製造責任者のベドガーがアルブレヒト城に幽閉されていたほどです。街の近くには、磁器の材料となる土「カオリン」を容易に採掘できる鉱山があり、材料・製品の輸送には、エルベ川の水運が活用され、スムーズな運搬を行うことが可能となっていました。このような周辺の環境も助けになって、ついに1709年、マイセン磁器が日の目を見ることになったのです。 

街の魅力は磁器だけではありません。エルベ川とその奥に広がる旧市街や、アルブレヒト城など、街中には旅情溢れる風景が広がります。とくに旧市街では、マイセン磁器製のカリヨン(一定の音高に調律された一組の鐘)の音色を楽しんだり、地産池消を地でいく幻のマイセンワインに舌鼓を打つなど、様々な楽しみが待っています。磁器にとどまらない街の魅力を、ぜひご自身の目で確かめてみてください。


                美都の隠れた至宝に出会う
      生前のベートーベンを支えた、音楽愛好家「ロブコヴィッツ公」の宮殿へ
多くの人々が行き交うカレル橋の下には、雄大なモルダウ川が流れます。橋上から眺めるプラハの街並みは、いつ見ても美しく、まるで中世で時が止まったかのよう。中欧の古都らしい風情を味わいつつ、橋を渡ってプラハ城へと向かいましょう
多くの美術収集品が展示されているロブコヴィッツ宮殿

カレル橋を渡り、少し急勾配な坂をゆっくり歩いていくと、威風堂々とそびえるプラハ城が見えてきます。城の前にあるフラチャニ広場からは、旧市街を一望することができ、オレンジ色の街並みが目の前に広がります。

そしてプラハ城内も見逃せません。とくにプラハ城の初期築城部分にあたるロブコヴィッツ宮殿は、これまた美しい隠れた名所なのです。

ロブコヴィッツ家は芸術家のパトロンとして知られています。なかでもベートーベンの支援者であった第7代当主フランツ・ヨーゼフ・マクシミリアン・フォン・ロプコヴィッツは、芸術文化に大きな役割を果たしました。
 
『干し草の収穫』ピーター・ブリューゲル作
2人の出会いは、ベートーベン22歳、ロブコヴィッツ公20歳の時、ウィーンにて。このときベートーベンの才能に惚れ込んだロブコヴィッツ公は、生涯を通じて経済的な支援を続けることになりました。

ロブコヴィッツ宮殿は、2人の親交の深さと、プロコヴィッツ公の芸術愛好家ぶりを今に伝える場所です。宮殿内には、交響曲第3番『英雄』のオリジナルの楽譜が展示されています。この楽曲は当初、ベートーベンが尊敬するナポレオンに捧げる予定で書き上げたものですが、ナポレオンが公邸に即位したことに激怒し、最終的にロブコヴィッツ公に献呈されたといわれています。

宮殿内には他にも、第5番『運命』、第6番『田園』のベートーベン直筆の楽譜や、ピーター・ブリューゲル『干し草の収穫』など、非常に貴重な文化財が残されています。訪れた際には、じっくりとご鑑賞ください。

今回は、旅の魅力の一部を抜粋してご紹介しました。冬の時期の中欧諸国は、観光地の混雑も緩和され、比較的ゆったりとお過ごしいただけますので、この機会に芸術の古都へと出かけてみてはいかがでしょうか。

「マイセン・ドレスデンと百塔の町プラハの旅」はこちらから
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