2014年9月1日更新

スリランカに輝く、熱帯建築家バワの偉業

周囲の自然と一体化したバワの最高傑作のホテル「ヘリタンス・カンダラマ」
 
ジェフリー・バワ (c)スリランカ政府観光局
楽園をデザインした建築家、ジェフリー・バワ

1970年の大阪万博といえば、岡本太郎の「太陽の塔」が印象的ですが、多くの著名な建築家が活躍した万博でもありました。その万博会場に建てられた菩提樹の葉を模した巨大なオブジェを中心に据えた清楚なガラス張りの建物、それがセイロン、後のスリランカのパビリオンです。このスリランカのパビリオンを設計した建築家が熱帯建築家といわれ、世界中のリゾート建築に影響を与えることになったジェフリー・バワです。

1919年、大航海時代から交通の要衝だったスリランカの歴史を物語るように、バワはヨーロッパ、スリランカ、アラブなど様々な血が複雑に混じりあった家系に生まれました。裕福な家庭で育ったバワは、地元コロンボの大学を卒業した後、ヨーロッパに移り住みます。ヨーロッパ留学や世界放浪の旅を謳歌し、西洋のスピリットを吸収した彼は、家庭の事情で1946年にスリランカに帰国し、母国への定住を決意します。その後、建築を志した彼は再びロンドンを訪れ建築を正式に学んだ後、スリランカに戻り、38歳にして遅咲きの建築家のキャリアをスタートさせ、革命的なリゾートホテルをはじめとする数々のプロフェッショナルな仕事を手掛けていきました。
「ライトハウス」のプール
バワの建築は、いわゆる建築家の理路整然としたデザイン・プロセスとは違い、厳格な様式や理論に縛られることなく、また決まりきった自己のスタイルを持つのではなく、それぞれの土地を直接訪れ、独特で飛び抜けた感性によって決められていくものでした。バワは現場に立つとそこに必要な建築が浮かんでくると話したといいます。

土地との関係性をモダニズムと融合させて建築を捜索する手法は、例えばフランク・ロイド・ライトなどとも共通しているとも言えますが、バワが特別であったのは、彼の舞台が熱帯であった点です。熱帯の風土を西洋的なモダニズムと融合して建築に表現しようとした彼のやり方、土地ありきで考える建築と、光や水、緑を自在に引き込んだ演出、彼の哲学は、戦後スリランカのポスト・コロニアル建築に多大な影響を与え、彼の手がけた数々のホテルは、世界中のリゾート建築の目指すイコンとなりました。

アメリカにフランク・ロイド・ライト、ヨーロッパにル・コルビジェがいたように熱帯アジアにはジェフリー・バワがいたのです。2003年にこの世を去った建築家の残した数々の作品は、スリランカ国内のみならず広くアジア諸国の建築家たちを勇気づけ、また、世界各地のローカルな特色を受け継ぐ建築の向かうべき未来への指針を示すこととなったのです。


山に佇む名作ホテル「ヘリタンス・カンダラマ」
木々に覆われた「ヘリタンス・カンダラマ」
 
レストランからの眺めも良いです
水を好み、海岸沿いに多くのホテルを残したバワが唯一、山間の湖畔に造ったのが、「カンダラマ・ホテル」です。「バワ建築の真髄は、自然とのダイナミックな一体感にある」といいますが、それを体現しているのが、バワ建築の最高傑作といわれるこのホテルでしょう。ヘリコプターで現地を視察したバワは建築予定を大幅に変更し、岩山と一体化した特徴的な建築を作り上げています。エントランス部分で使われている岩山や、プールの底の部分などは自然な岩を活かした造りです。ジャングルが建物を飲み込んでいくような緑に覆われた姿が印象的です。


海岸沿いに佇む名作ホテル「ジェットウィング・ライトハウス」
港町ゴールの郊外に建つ「ライトハウス」もスリランカを代表するホテルです
 
客室も心地よい空間です
波の砕ける岩場というロケーションを生かし、随所に港町ゴールの歴史が感じられる、バワ晩年の名作ホテルのひとつ「ライトハウス」。人間の視覚や動線を意識しながら建築を練ったバワらしく、エントランス部分からホテル内に入ると、薄暗い造りになっていますが、レセプションに辿りつくと鮮やかな海のブルーが飛び込んできます。緩急のある風景の展開はバワならではのもの。館内にはバワがデザインした家具がさりげなく使われています。扉の多くは油分の多い南洋材をあえて使い、鮮やかな色彩で塗装するなど、細部にいたるまでこだわりが感じられます。

ホテルだけではない、スリランカに息づくバワ建築

ツアーではバワの代表作といえる2つのホテルに宿泊しますが、それだけではなく、コロンボでもバワの建築にご案内しリゾートホテルだけでないバワの一面にふれていただきます。生前のバワが事務所として使い、さらに遡れば、個人住宅として設計したものの、完成直前にクライアントにキャンセルされたため、事務所としてバワ本人が引き継いだ「パラダイス・ロード・ギャラリー・カフェ」でのお食事や、青い瓦屋根というモダンな作りに、格子状に木々が組まれた開放感ある空間が広がるシーマ・マラカヤ寺院の見学など、バワの懐の深さが感じられます。

近代建築に多くの影響を与えた才能、ジェフリー・バワにふれることは、スリランカを感じるだけでなく、皆様のこれからの旅にいっそうの奥深さを与えてくれることでしょう。
パラダイス・ロード・ギャラリー・カフェ
(c)スリランカ政府観光局
シーママラカヤ寺院 
(c)スリランカ政府観光局

「スリランカ世界遺産とアジア屈指の名作ホテルの旅」はこちらから
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