ワールド伝統文化遺産アカデミー

かつて日本には各地に伝統芸能を上演する舞台があり、多くの観客を集めて賑わっていました。しかし、昭和30年代、40年代の高度経済成長期を境に、徐々に衰退の一途を辿り、なかには残念ながらその幕を閉じてしまったものもあります。その一方で、郷土の発展や伝統の継承を願い、地元の人々によって大切に守られている舞台や芸能があります。
ワールド航空サービスも、その伝統の火を絶やしてはならないと、地元の保存会の方々にもご協力いただき、日本の文化遺産ともいうべき全国に残る能舞台や芝居小屋などを利用して、各地に受け継がれている古典芸能の自主公演を企画・実施しています。なかなかふれる機会がないものもあり、ご参加のお客様にもたいへん好評をいただいております。


●第1回 小野さくら野舞台の人形浄瑠璃(徳島)
昭和26年に造営された小野さくら野舞台は老朽化が進み永年休眠していましたが、平成13年に復活して以後、毎年春に地元寄井座の人形浄瑠璃を中心とした公演行事を続けています。襖を巧みに操作して、舞台背景を一瞬に転換させる、襖からくりも有名です。
小野さくら野舞台にて、子どもたちが夏休みなどを利用して練習した「すだち座」と「寄井座」の人形浄瑠璃を特別公演にてご鑑賞いただきました。(平成28年4月実施)


●第2回 佐渡の文弥人形芝居(新潟)
佐渡島には江戸時代に人形芝居が伝えられ、祭りの余興として神社の舞台などで行われていました。現在でも数は少ないながらも定期的に公演が催されており、説経人形、のろま人形、文弥人形の3種類が「佐渡の人形芝居」として国の重要無形文化財に指定されています。
文弥人形の一座「常磐座」の練習場になっているときわ館にて、文弥人形の芝居をご覧いただきました。鑑賞後には実際に人形を持たせてもらえる貴重な体験もできました。(平成28年6月実施) 


●第3回 八千代座貸し切り自主公演(熊本)
熊本・山鹿市に残る八千代座は、明治時代の芝居小屋で江戸時代の伝統的な芝居小屋様式を今に伝える建物です。昭和40年代には老朽化が進み、閉鎖状態となっていましたが、市民によって修復され蘇りました。
伝統文化遺産アカデミーでは、この小屋を貸し切っての自主公演を実施。清和文楽の保存会の方にご協力いただき、県の重要無形文化財に指定されている人形浄瑠璃を上演、地元山鹿からは燈籠踊りを披露していただきました。また上演前後には八千代座のバックステージツアーも行いました。大地震が熊本を襲い、一日も早い復興を祈念しての公演でしたが、300名超のお客様にお集まりいただき、大変ご好評を賜りました。(平成28年9月実施)