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添乗員の横顔
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矢野 喜子
  松崎 浩
  熱いハートでお客様とともに
(福岡支店)
 大学では言語の成り立ちや法則を学ぶ言語学を専攻。入社前は上海で2年ほど日本語学校の教師をしていた。ちょっと変わった経歴の持ち主だ。

 もともと中高時代から海外に興味があって、外国と接点の持てる仕事に就きたいと考えていた。その頃、中国ではごく一部で反日デモが起こっていたが、日本 のメディアによって流される過剰な報道を見聞きするにつけ、報道によってつくられる増幅されたイメージと実情のあまりの違いに大きな疑問を持つことに。旅 行会社であれば、海外旅行を通じて多くの人々に、その国の本当の姿を見てもらうことができる。そう考えていた矢先に、ワールド航空の募集を見つけた。

 そうした考えは今も変わらない。海外では、日本とは勝手が違って不便に感じることや不満に思うこともしばしばあるが、その国のありのままの姿をお客様に 伝えるように努めている。そして、その国を好きになって帰ってもらいたい、という言葉に思わず力が入る。ハートの熱さが彼女の持ち味なのだろう。

 そのためには添乗ではお客様と感動をどれだけ共有できるかが大切だと考えている。中国四川省の奥地ミニヤコンカでのこと。中国でいちばん大きな氷河があ ることで有名だが、雨が降っていては何もすることがない。そこでお客様が持っていたミニピアノで全員が演奏とダンスを楽しんだ。フラダンスを踊ったお客様 もいた。また、ブルゴーニュ地方の旅では、世界最高級のワイン、ロマネコンティが造られる、とあるブドウ畑の見学へ。ロマネコンティではないが、ワインを バッグに忍ばせ、見学後に味わっていただいた。彼女のちょっとした演出だったが、お客様は満面の笑みで喜びを表現してくれた。添乗員をやっていて本当に良 かったと思った瞬間だった。

 体は小さいが、芯の強さは人一倍。小さいときから物に動じないと自己分析。ツアーリーダーにはもってこいの性格だ。ただ、かゆいところに手が届く心配りがまだできていなくて、大雑把なところが困っているんです、といたずらっぽく笑って見せた。

 Q.趣味は?

 A.料理。「小学1年くらいのこと、初めて包丁を握ったことを今でも覚えています」というほど。といっても、得意料理があるということではない。冷蔵庫にあるものを、時間をかけずに手際よく。魚をさばくのもOK。

 Q.好きな国や地域は?

 A. アジアが好きで、なかでもスリランカだそうだ。時間の流れがとにかくゆっくりしていて、走っている人はまず見かけない、という。自分も歩くスピードを変えなくてはいけないほどだが、そのスローなテンポが多忙な今の彼女にはピッタリくるようだ。


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